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『自分:第1章』
『ファミリー』
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住民票やら保険証、他にも色んな手続き、役所絡み等、ママが色々付き添ってくれて、してくれた。
皆、ファミリーみたいに仲良くて親身になってくれて、真剣に考えてくれる。
ホンマに救われた。


帰る家も無くなって、唯一の娘も失って、独り...

でも、ママ達が居てくれた。
此から生きていくのに必要な、目に見えんチカラを与えて貰ってる気がした。
凄く助けて貰ってる。

高熱出してしまった日は、ママのパートナーさんの家に泊めて貰ったり。
何から何まで、身内でも無いのに...身内以上の事を...

それこそ、那月の存在しか、ママとの繋がりは無い。
それやのに...この面倒見の良さ、人情の厚さ...尋常じゃ無い。

零那にとっては、本当に命の恩人といっても過言では無い存在になった。
血の繋がりの在る身内より、ママ達の存在の方が遥かに心強かった。
というか、比べるのも申し訳ない程に天と地の差っていうか...次元が違う程。

そんなファミリーが居てくれて、零那は何とか夜の世界で生きていくことが出来た。

ママには、笑いながら良く『出来の悪い子ほど可愛い』って言われてた。
自分は嘘がつけんし、ついたとしても下手くそやし、好意には遠慮ばっかで素直に受け取る事も難しい。

『賢くならな』
そう言われてた。
それが結構難しい。

元が単純で馬鹿やし、人に何もせず高価なモノをいただくってのは気が引ける。
でもそれが店の売り上げに繋がるモノなら良いんやけど。
割り切れるし。
ボトルキープもおねだりするし。

個人のチップとかになると、胸に入れてくれたりガータータイツに挟んでくれたりした時は、そのまま受け取る。
でも、手渡しされると申し訳ない気持ちになる。
お触りとかされて嫌な事されてたりすると貰うけど、そうじゃないなら『なんで!?』って思う。


御飯は大体、同伴かアフターで食べさして貰うことが多かった。
MATSURIはオーダー取るノルマがあったから店で必ず食べてたし。


結局、女として生まれてきたことに感謝するしか無いんよな。
男として生きていきたかった。
生まれ変わるなら男に...というか、人間じゃなくて良いなら海月で居させて下さい。
何の感情も持たず、海に漂い流され融け逝く海月に...。


アフターとかは、お客さんによっては店とは違うかったりする。
それが妙に安心する。
自分は、店であんまり喋れんくてもアフターでは喋れたりする。
同じ様なお客さんも居る。
アフターで打ち解けて、店では見れんかった笑顔でバイバイ出来る場合も少なくはなかった。


次来てくれるのが楽しみになる。
その時は前の時と違って普通に楽しく喋れるようになってて笑えたりする。
アフターって、実は、零那みたいな
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