第五十五話
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州の地理に詳しい劉ソウを荊州方面守備軍に加えさせた。
「それで、あんたらが将として我が袁術軍に入りたいんだな?」
俺は、机と四つの椅子しかない部屋で椅子に座りながら正面にいる三人の男女に聞いた。
「まぁそうだね」
「その通りです」
「はい」
三人はバラバラに返事をする。
「それじゃあ、左側の貴女から名前を頼む」
俺は薄赤い色をして、ポニーテールの女性に尋ねた。
「あたしは郭淮。元は曹操軍にいたんだよ」
「ブホォッ!?」
俺は飲んでいた水を吹き出した。
「だ、大丈夫かい?」
「き、気にするな。それで、何で曹操軍を辞めたんだ?」
「あたしとこの張コウは、夫婦なんだ」
「それはおめでとう」
「ありがとうね。あたしと張コウは一小隊長として戦っていたんだけど、曹操があたしに目をつけてね。閨に来いと言われたんだけど、あたしは妻だからと断ったんだ。でもしつこく来てね。上司の夏侯淵に除隊させてもらったんだよ。夏侯淵は私達を手放したくなかったらしいけどね」
………おいおい曹操。人妻にも手を出そうとするなよ。
てか郭淮と張コウか………。
二人ともに魏の名将だな。
「あたしと張コウは槍を得意としてるよ」
「ほぅ」
そういや、二人とも槍を持ってるな。
「成る程成る程。張コウは郭淮と同じ理由か?」
「まぁ大体は同じであろう。俺の妻を閨に呼ぶ女に仕える気はない。それに貴方達の軍なら何かと面白い事がありそうですからな」
張コウは俺にそう言った。
「分かった。んで、最後に君だが………」
最後の女性は明らかに横山三国志に出てくる文官らしい服を着ていた。
水でも飲むか。
「はい、ボクは司馬懿です」
「ブホォッ!?」
………また水を吹き出したが俺は悪くないぞ。
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