暁 〜小説投稿サイト〜
101番目の舶ィ語
第二部 『普通』を求めていた、人間ではなくなった少女と人間になりたかったロア
原作二巻。不思議な夢
プロローグ。 不思議な夢
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服が似合う美少女が側にいたら1日中愛でたくなってくるね。
それも彼女が誰かに似ているからかな。
とても安心できる。
昔からよく知っている人のような。
彼女を改めて観察してみると______
腰まで伸ばした長い漆黒の髪、何処かで見たことのある顔、それに……身体の一部が弩級戦艦並みのボリュームをしている。
弩級戦艦並みの大きさで純情、黒髪の美少女なんて、ははっ!
なんだか前世の幼なじみを思い出すね。
ん? 前世?
なんだろう。何かを忘れているような。
誰かを忘れているような……駄目だ、思い出せない。

そこまで考えた時、俺の頭の中には他の女の子の面影が不意に浮かんできた。
じわり、と背中が熱くなる。

「また、いらして下さいね」

その言葉に促されるかのように、強い眠気に襲われて。

「次は……しましょうね」

彼女が何を言ったのかは解らない。
だけど……。



______その誘惑は、とても甘美に……心に残った。






2010年6月1日。夜坂学園。2年A組。



「夢?」

「ああ、凄い美少女が出てくる気がしたんだが……覚えていないんだ」

朝のホームルーム前の会話。
俺は日課となりつつある、クラスメイトの仁藤キリカとのトークをしていた。
女嫌いな俺だが、不思議な事にアレ以来、キリカとはまあまあ普通に会話出来るようになっていた。

「へえ、モンジ君が見る美少女の夢かあ……」

「モンジって言うなよ」

「ふふ? じゃあ、一文字君、って呼ぶ?」

「それはそれで他人行儀で嫌だなぁ」

「じゃあ……気持ちをタップリ込めて、『疾風』って呼ぶとか」

『疾風』とキリカに呼ばれた瞬間、身体の芯に、血流が集まる感覚がした。
うっ、ヤバい。なっちまう。

「うっ、ドキドキするから、モンジでいいや、うん」

「あはっ、じゃあモンジ君、だねっ」

なんとか血流を落ち着かせようとしたが、キリカは俺の机の上という特等席に座って、パタパタと足を振り始めた。
その太ももがチラチラ、と動いてスカートの中が見えそうになる度に俺の中で血流が激しく高まった。
その体勢、今すぐ止めろ!
こんな所でヒスったら、大変な目に遭うのはキリカなんだぞ!
慌てて視線を逸らしたが遅かった。
若干、かかりが甘いがまた、なって(・・)しまった。
あの、モードに。

「ふっ、全く困った子猫ちゃんだ」

「ふふっ、子猫は甘えたがり屋……なんだよ?」

「いいよ。君が望むなら好きなだけ甘えさせてあげるよ」

「あはっ、ありがとう。
で、美少女の夢ってことは、エッチな夢だったんでしょ?」

「いや、それだったら君には話さないな」

「あれ、そう
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