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101番目の舶ィ語
第二部 『普通』を求めていた、人間ではなくなった少女と人間になりたかったロア
原作二巻。不思議な夢
プロローグ。 不思議な夢
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るのは、そんな、『普通』を求めていた、人間ではなくなった少女と。
人間になりたかった『ロア』のお話。


では、不可能を可能にする百物語のエピソード2を語るとしよう。







2010年??時??分。 夢の中で。



不意に目を覚ました場所は、物静かな和室だった。
畳の匂いが仄かに鼻をくすぐり、外の光が障子越しに薄く眩しく差し込む。
目に優しい配色の板張りで作られた、落ち着きのある部屋。
ぬくぬくとした布団の中はお日様の下で日向ぼっこしているかのようにとても心地良く、起き上がりたいという気持ちを削っていく。

ああ、二度寝したい。

その衝動を抑えることなんて出来なかった。
だから。
ここがどこなのか、とか。
今がいつなのか、とか。
______自分は誰なのか、とか。
そんな些細な問題は気にならなくなっていた。

唯一、気になるとすれば……。

「お目覚めですか?」

着物姿で枕元に佇む、この少女の事だけだ。
見覚えのあるような、ないような、曖昧な記憶。
そもそも、自分の名前すら思い出せない自分が、彼女を覚えているはずはない……はずなんだが、よく知っているような気もするし、やっぱり何も知らないような気もする。
そんな不思議な感覚を持ってしまう。
______よく知っている人が、いつもと違う服を着て笑っていると、違和感と同時にドキドキするような、あんな感覚だ。
見覚えのあるような、ないような、どちらともとれる彼女についてだが、唯一わかっている事がある。
それは______
自分は彼女の事をとても気に入っているという事。
この気持ちだけあれば、他の事なんて忘れていてもいいんじゃないだろうか。
そんな風に思ってしまう。

「まだ眠そうですね」

クスクスと玉を転がすように笑う彼女の仕草がとても上品だった。
口元に添えた手。その小指の白さすらも色っぽく見えてしまう。

______ドク、ン。

心臓が高まり、血流が身体の芯に向かって早めに流れる。

この子とずっとここにいられたら、どんなに素敵だろう。

______ドクンドクン。

この子となら、ずっとここにいられる気がする。

______ドクンドクンドクドクドク。

この子となら______。

「大丈夫ですよ」

丁寧な口調で「大丈夫」と言われると、何故だか解らないがなんとなく大丈夫なんだな、という気持ちになっていた。
まるで誘導されているかのような気分になりながらも、不思議な事に逆にそれが心地良い。
最近、ちょっと怖い目に遭っていた気がするからか、こういう安らぎみたいなものが本当に嬉しく思える。
やっぱり、女の子っていうのはいいものだね。
特に彼女のような和
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