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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-3 転機の連続
Story3-10 消えない過去
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キリトはぼろ切れの如く真冬の地面に突っ伏していた。

「俺入んなかったらお前……」

「大丈夫だ……あれくらいさばける。確かにお前が入ったから時間は短縮できたが」


……強がりじゃないみたいだけど……ま、こいつなら大丈夫か。



そんな時だ。


「ほれっ」


俺の他に来訪者が1人。

後ろから、キリトに向かってポーションが跳ぶ。


それを受け取ったキリトはありがたく頷き、栓を親指で弾いてむざぼる様に呷る。





ポーションを渡した相手は、俺の知る限り一人。

このデスゲームが始まったときからの付き合いである、
ギルド『風林火山』のリーダー、クライン。

「シャオンの言うとおりだろ?いくらなんでも無茶しすぎじゃねェのか、キリトよ。今日は何時からここでやってんだ?」

「ええと……夜8時くらいか?」

「…………はぁ……無茶にも程があるぞお前」

「いや無茶を通り越してんだろ! 6時間は篭ってるじゃねえか!こんな危ねえ狩場、気力が切れたら即死ぬぞ!」

クラインは興奮したように顔を近づけてくる。

「疲れとるやつにその顔は劇薬だぞ」

剣を鞘に入れたまま使ってクラインを押さえつける。

「むげっ! それどころじゃねえだろっ!」

「こいつは簡単にくたばったりしないさ。

それに、こいつにもこいつなりの考えがあるだろうし」

キリトを視ながらそう言う。

何があったのかは俺も知らないけどな…………


「ああ、平気だ。待ちがいれば、1、2時間休める」

「……何嘘ついてんだお前」

「なに?」

キリトは少し驚いていたようだ。

「あのな、こんな時間帯でそんなに待ちがいるわけないだろ…………

お前それが目当てだろ…………最も効率よく稼げる時間帯だぞ?。……1+1を2って答えられないやつでも分かるって」

「はぁ……おめーらが強すぎるって言うのは初日から嫌って程知っているけどな、そういえば……お前ら今レベルはどれくらいになってるんだ?」

クラインがキリトと俺に聞く。

「今日で上がって69だ」

キリトは自身のHPバーの下に表示されているレベルを見てそう言う。


俺答えたくねーんだけど…………しょうがねーや。


「74かな」

「お前俺より上にいたのか……?

そこまで離れているとは思わなかった……せいぜいあっても3ぐらいだと…………」


キリトは驚いているようだが…………妬ましそうな嫉妬の様な表情はしていない。

それが……俺がキリトを信頼する最大の理由だ。


「……それ言ったらオレはどうなるんだよ。……
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