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ひねくれヒーロー
告白された罪は半ば許される
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ない



決意を胸に、背を向けて書物を読みふける大蛇丸の質問に応える



「・・・ねたみコンは、虚弱体質の、ただの下忍だ」


「ふうん?
 長いこと考えていたわりに、随分な評価ね?」


・・・コン自体に、大それた評価はない

座学の成績が良かったぐらいだ


ただ


ただ全てがコンを中心にしている

六班の中心はコンだ

コンから六班の繋がりは始まって、さまざまな人間を呼び寄せた

伝説の三忍・自来也、中忍試験の不審な下忍たち、霧隠れの抜け忍再不斬、雨隠れの抜け忍ペイン長門とかいう輩たち

・・・そして、目の前の大蛇丸のような人間すら呼び寄せる


「・・・ねたみコンと言えば、なんて聞かれて、どう答えろってんだ・・・?」

「なんでもいいのよ
 あの仔について知ってる事を教えてくれれば、それで良いの」


転生したという今も尚、大蛇丸の腕は火傷で覆われている
カブトが処方する痛み止めで日常をおくっているようだが、薬の切れる前後は酷く荒れている

大蛇丸にとって、ねたみコンは復讐の対象なのだろうか

「私はね、ただ知りたいの
 ・・・だって、今までこんな術見たことも聞いたこともないのよ
 綱手は何かを知っているようだけれど、それだって答えには程遠いことでしょう」

知識欲の塊、とでも言うべきか
部屋にうず高く積まれた書物はすべて火遁に関するもの
そんな大量の書物の中にも、火傷の情報はなかったのだろう

「・・・コンは、いつも火遁ではなく・・・狐火と言っていたな・・・」

見たこともない火遁
興味があって印を教えるよう迫ったことがある
そのたびに火遁ではないから教えられないと、狐火なのだと拒絶していた


火の何処に狐が関係するのか知らないが、オレも聞いたことのない術の全貌が気になっていた


コンには悪いが、オレも狐火の事が知りたい


下忍のコンを態々暗殺するような真似、いくらなんでもしないだろう
あんな噂が流れたと言えど、アイツにそんな実力はないのだから


「狐火・・・火・・・狐・・・
 ま・・・か・・・・・・・・・年前の、九・・・?」


ぶつぶつと呟き続ける大蛇丸から目を逸らし、脳裏に浮かぶコンに謝罪しておく













パキィン・・・

甲高い金属音が修練場に鳴り響く

その音を聞きつけて、稽古中の周囲が動きを止め静まり返る

そんな中、ただひたすら音の発生源を抱きかかえ、オレは項垂れた


「小刀さん・・・!」


下忍合格してから愛用し続けていた小刀が・・・真っ二つに裂けた 

縦に

通販雑誌にでも載っていそうな
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