concludere
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俺が知る人間たちはここまで急速に変われる奴らではなかった。元の戦人が不甲斐なかっただけに、その変化が浮き彫りに見えてくるだけなのかもしれない。
だが、ここまで真相に近い答えが出てくるとは思っていなかった。そうなるように導いたりはしたが、それも考えていた程多くはない。
「見事だ。戦人、最後に問おう。このゲームの仕組み...真犯人と共犯者の存在を示してみろ。...分かっているだけで構わない」
「......真犯人。それが誰なのかは、はっきりとは分からない。まだ、そこまで至れていないんだ。だが、共犯者は分かった。絵羽叔母さん、秀吉叔父さん、親父、霧江さん、源次さん。そして...狼銃、お前もだ」
「俺も? 何故、そう思う?」
「お前は探偵じゃない。犯人でもない。だが、第四、第五の晩で魔法を使った。秀吉叔父さんと源次さんを蘇らせるという魔法をだ。そんなことが出来るのは犯人だけだとおもったが、お前はそれを【赤】で否定した。なら、考えられるのは共犯者。それに、抉られた順番は碑文の通りだと言っただろ。それが出来るのは、俺が考える共犯者たちの中ではお前が一番疑わしいんだよ」
ははは。思わず笑いが口からこぼれ落ちる。戦人に「大丈夫か?」と尋ねられてしまうほど、長いこと笑っていた。
笑わずしていられるものか。こんなに嬉しいと思ったのはいつ以来だったか...。役割を果たし終えた。それこそが、この結果を生み出したと言っていいだろう。
この戦人も、よく戦った。
「戦人。お前に、謝らなければならないことがある」
この『世界』について。まだ伝えていなかったこと。騙したと言われても仕方がない。
「ここは、お前がいた『世界』ではない。俺が似せて造った偽りの『世界』だ」
「偽り...?」
「ああ。あの六軒島も、右代宮家の一族も、使用人たちも、このベアトリーチェも。これら全て、俺が造り出した偽物だ。そして、お前は他の欠片から適当に選び出しただけの存在。俺の目的を果たすためだけに、偽りの『世界』に連れて来られた異世界人に過ぎない」
俺にはそれが出来る。『創造主』にして『航海者』であるからこそ、こんな真似が出来るのだ。
ラムダデルタやベルンカステルは『航海者』だ。偽りの『世界』だろうが、欠片の一つに過ぎない。だから訪れることが出来た。
「ちょっと待てよ。何が言いたいんだ?」
「もしお前が真相に辿り着いていたとしても、お前が望む場所に帰すつもりは無かった。お前がいるべき欠片へ戻すだけだった。無論、記憶は虚無の海に沈めてな」
「......」
「黙っていて悪かった。騙されたと罵ってもらっても構わない。俺はそれだけのことをした」
頭を下げる。
顔を上げた
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