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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第66話 最終決戦
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てその上今の状態でダメージが与えられること。両方とも該当すればいくらでも勝つ算段はついた。

しかしその経験の無さを補うデータと瞬時に利用するクレイン。もはや熟練の相手と言ってもおかしくはない。
フォースフィールドが無くなり、防御の面では低下したのは確実そうだが、そのダメージを与えるまでいけるかも厳しい。

「それじゃあどんどん行くよ!!」

今度は両手に剣を展開し、完全に攻撃重視と言った具合に攻め込んできた。

「くっ!?」

刀と鞘で攻撃を防ぐがやはり身体がついてこない。

「どうしたんだい?何時ものスピードは見る影もないね!!」
「この………!!」

スピードが落ちているのが分かっていて双剣で俺に合わせているように戦っている。
………腹が立つが、怒りを抑え、チャンスを伺う。

(油断している内に………最悪でも条件を同じにしたいが………)

正直無理をしてやっとと言った状態だ。その無理も失敗は許されない。

(相手は武器を自由に変化させて展開できる。守らせずに直接攻撃するなら………)

そう考えながら少しずつ少しずつ距離を取る。

「防戦一方だね!!」

クレインは楽しそうに攻撃を続ける。その顔は科学者の顔では無い、心から戦う事に酔いしれている様に見えた。

(まだ、まだだ………)

そんな中でも俺はじっと耐えていた。クレインはそのまま調子に乗って攻め続けている。
だが、それこそ数少ない逆転の機会を得られるチャンスでもあった。

(攻撃が単調になってきている………)

今の状態でも見切れるような勢い任せの攻撃に俺はわざと苦戦している様に仕向ける。
後はタイミングを計って………

「これで終わりだよ!!」

右手の剣を振り上げた所を見て、俺は行動に移った。

「なっ!?」

クレインの振り上げた剣は通常よりも高く上がっていた。恐らく強い一撃をと無意識に力が入ったのだろう。
俺はその隙を突き、転移でクレインの目の前から消えた。

「魔王炎撃波!!」

炎を纏った刀身で敵を薙ぎ払う様に斬り付ける技。これであれば万全な状態でない今でも充分にダメージを見込める筈。

『零治!!』
「がっ!?」

しかしその刀身は相手を斬り裂く事は叶わなかった。

「………まあそうだよね、無闇に攻撃出来ない、それでいて少ない攻撃回数で確実に相手を倒さなくちゃならない。そうなれば自然と相手の虚を突いての不意打ち。そして有栖零治の場合はそれは転移で行う。分析通りだ」

何もしていなかった左手の剣が向かって行った俺へと向けられ、危うく串刺しになるところだった。
それでもバリアジャケットを軽く斬り裂いており、本当にギリギリのタイミングだったのが伺える。

『危なか
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