68章 奈緒美、竜太郎の家に招かれる
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は、ドラッカーの言葉なんですよ。
どうも、競争ばかりに明け暮れる、今の資本主義の社会には、
人間らしさを失わせるものがあって、いけませんよね。その点、ドラッカーの言葉には、
現代社会に対する警鐘もあったりするようで、ぼくの愛読書なんです。あっはっはは。
・・・それにしても、竜ちゃんが、女性を、我が家に、招待するのも、
めったにないことなんですけど・・・」
「あなた、そんなことは、聞かなくっても、わかっていることだわ。野暮ってものよ。うふふ」
俊平の隣に座っている、俊平よりも3つ年下の麻美は、母親らしい優しい笑顔でそういった。
「竜さんは、わたしにとっては、白馬の騎士のようで、ほんとうに、すてきな人なんです!
わたし、小学生のころから、芸能界に興味を持っていまして、タレントさんになるのが夢だったんです。
夢見る少女なんでしょうけど。でも、自分なりに、ダンス・スクールに通ったりして、
チャンスを待っていたんです。
そしたら、エタナールさんの芸能プロダクションのクリエーションが、
新人オーディションのことを知りまして。それで、勇気を出して、応募してみたんです。
そうしたら、オーディションに合格させていただいたり、お仕事は来るようになったりで、
ほんと、竜さんや、事務所のみなさんも、わたしには、ほんと、よくしてくれていまして・・・」
「いやいや、そうやって、いつも夢を追いかける奈緒美ちゃんの才能が、
その毎日の努力が実って、きれいな花を咲かせて、
それを世の中も認めてくれているってことですよ!あっはっはは」
声をつまらせて、目に涙を浮かべそうになる奈緒美に、竜太郎はそういって、微笑んだ。
≪つづく≫ --- 68章 おわり ---
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