暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-6 圏内事件
Story6-13 心の変化
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
もう最前線を離れて2日も経ってんだ」

「そうだね!キリト君の言うとおり。明日からまた頑張ろ!」

「だな」

シャオンはそう一言だけ言うと、アスナの方を向いた。

「そろそろ行くんだろ?まだ、あいつ等がまだ付近にいないとも限らないしな」

「あっ、そ、そうね」

アスナは、慌てて頷く。










そして、4人揃って、戻るときだ。

「!!」

まず気がついたのはフローラだった。その不可思議なものに。

フローラが振り返って見たのは、何気なくだ。

朝日の光が丘を照らしていた。

グリセルダさんが眠っている墓にも。

その神々しい光の中で、女性が立っていた。

決して、幻じゃない。間違いなく立っていた。

「どうしたの?」

驚き、凝視していたフローラに気づいたアスナ。

その視線の先を見てみる。

「!!」

アスナもその存在に気がついた。

2人の様子から、男性陣も気がついた。

この世界では、アインクラッドではあらゆる感覚情報はコードに置換可能なデジタルデータである。

だからこそ心霊現象というものは存在するはずが無い。

よって、今、4人が見ている者はサーバーのバグか、或いは生体脳が生み出した幻覚。というものになる。

だが、4人同時にその様な現象が起こるとは考えにくい。

「あの瞳は……」

それは、必ずいつか、この世界を終わらせようとする意思を秘めた攻略者の瞳。

それを見たその時、彼女の表情が変わった。

穏やかな微笑を浮かべていた。そして黙したまま見つめていた。

そして何かを差し出そうとするかのように、開いた右手を皆に向けて伸ばした。

自然とその差し出された手に答えるように皆同時に右手を差し伸べ、4人の掌にほのかな熱を感じた瞬間、
きゅっと握り締めた。

その温度が体を流れて胸の奥に火を灯した。

「間違いなく存在してる。

幻なんかじゃないね、この温もり」

「ああ。

あなたの意思は、オレ達が確かに引き継ぐよ。いつか必ずこのゲームクリアして、みんなを解放してみせる」

「ええ、必ず。約束します。

だから、見守っていてください。グリセルダさん」

「あなたの歩いた、『生きた証』を、俺たちが刻んでいくよ」

皆の囁き、それが夜風に乗って、彼女にまで届いた。


それらを見たグリセルダは、透き通るその顔に、にっこりと大きな笑みがこぼれ出た。

その次の瞬間には、そこには誰もいなかった。

皆、手を下ろし、暫くその場に立ち尽くしていた。

やがてアスナがキリトの、フローラがシャオンの右手を握り、微笑んだ。

「さ、帰ろ。明日からまた、頑
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ