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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-6 圏内事件
Story6-10 笑う棺桶
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動けない以上、抗う術が全く無いのだ。







その刃を持ち近づくPoH。

それに続いて、ザザ・ジョニーが続く。



死が近づいてきた。



シュミットはそう思った。

だが、その時だ。

主街区の方向から一直線に近づいてくる白い燐光だった。

小刻みに上下する光が闇夜に溶ける様な漆黒の馬の蹄をつつむ冷たい炎であると見て取れたのは数秒後だ。

馬の背には、これも黒一色の騎手の姿がある。

その姿を見た笑う棺桶のメンバーは皆、数歩下がる。

その直後、いっぱいに手綱を引いていた騎手が格好良く、着地するものと思われていたのだが……


ドスン


っと尻餅をついていた。

それと同時に、「いてっ!」っと毒づいていた。

腰を摩りながら立ち上がった。

次いでヨルコとカインズを見て緊張感の無い声を出した。

「ぎりぎりセーフかな。ここまでのタクシー代はDDAの経費にしてくれよな」

この世界アインクラッドには所持アイテムとしての騎乗動物は存在しないが、一部の町や村にはNPCの経営する厩舎があり、そこで荷物を運搬する為の牛などが借りる事ができる。

だが、乗りこなすのにはかなりの高度なテクニック要する上にその使用料金は馬鹿高い。

だから、使おうとする者はそうそうはいない。

シュミットは、つめていた息をゆっくりと吐き出しながら、乱入者、攻略組ソロプレイヤー≪黒の剣士≫キリトの顔を見上げた。

キリトは馬を回頭させるとその尻をぽんと叩いた。

それがレンタルを解除させる操作だ。

その瞬間忽ち馬は主街区方向へと立ち去っていった。

「よう、PoH。久しぶりだな。まだその趣味悪い格好してんのか?」

「貴様には言われたくねえな」

答えたPoHは隠し切れない殺意を孕んでびんと響いた。

「ンの野郎!余裕かましてんじゃねーぞ!状況解ってんのか!テメー1人でオレ達3人を相手にできると思ってんのか!?」

ぶん!っと毒ナイフを振り回す配下を左手で制し、PoHは右手の肉切り包丁の背で肩をとんと叩いた。

「こいつの言うとおりだぜ?キリトよ。格好良く登場したのは良いけどな、いくら貴様でのオレ達3人を1人で相手できると思っているのか?」

シュミットは辛うじて動く左手を握り締める。

状況はまさにPoHの言うとおりだ。

いかに攻略組でもトップクラスの戦闘力を誇るキリトと言えども、ラフコフの幹部3人を纏めて倒せるわけが無い。

だが……

「キリト、なぜアイツを!?」

シュミットはそう思った。




「ま、確かに無理だな。解毒ポーションも飲んできたけど。確かに≪1人≫なら、な」

キリ
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