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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-6 圏内事件
Story6-7 第二の圏内殺人
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に否定するように言う。
「あんたらは、彼女を知らないだろ。グリセルダは、すげえ強くて、いつも毅然としてて、不正や横着にはとんでもなく厳しかった。アスナさん以上だよ。
だから、もし、罠にはめて殺した奴がいたとしたら、グリセルダは決して許さない。たとえ、幽霊になってでも裁きに来るだろうさ」
その巨体のシュミットの怯えようを見て、そのたがが外れたような笑いを聞いて、その言葉を聞いてしまえばフローラは何もいえない。
そこまで、強い強い念があるのなら、あるいは……
その時だ。
シュミットの目の前にダガーが転がり落ちる。
それを見たシュミットは、まるでスイッチが切れたかのように笑いを止めた。
光る鋸歯状の刃を数秒間凝視し……
「ひっ!!」
弾かれたように上体を仰け反らせた。
放り投げたのはキリトだった。
「それが彼女を死に追いやった武器だ。実在するプログラム。オブジェクトだ。このSAOに書き込まれたものだ。
霊的なものが存在するとして、人を殺すのにオブジェクト武器を使うのか?霊的なものでも何でもないと思うが?持って帰って調べて見ると良い」
「い、いらない!そんなものッ!!」
シュミットは全力でキリトの言葉を拒否する。
そしてシュミットは、再び怯え震え出した。
「絶対にこの事件には絶対に何らかのシステム的ロジックが存在するはずだ。幽霊なんかじゃない。絶対にな」
シャオンは壁に拳を当てたままの体勢でそう呟く。
――完全に油断をしていた。
圏内だから安全?宿屋だから安全?なぜ安易にそう信じてしまったんだ?半年前のことをもう忘れたのか?
『笑う棺桶』の連中とやりあった時に、『タイタンズハンド』の犠牲になったギルドの人たちを見た時に俺は決めていたはずだろ……!
「絶対に暴く。これ以上好き勝手にさせるかよ」
「攻略組プレイヤーとして情けないが、オレは暫くフィールドに出る気になれない。Boss攻略パーティは俺抜きで編成してくれ。それと……」
かつての剛毅さがすっかり抜け落ちた虚ろな表情でギルド聖竜連合のリーダー職を務めるランス使いは呟いた。
「これから、オレをDDAの本部にまで送ってくれ。頼む」
この時、この男を臆病だと思う事など誰も出来なかった。
心底怯えた巨漢を中央に挟み、57層の宿屋から転移門経由で56層の聖竜本部にまで送っていった。
シュミットも、心なしか少しだけ安心でき、そして道中も落ち着くことが出来た様だった。
Story6-7 END
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