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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-5 触れあう手たち
Story5-7 拒む手と包む手
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…笑えるだろ?

最悪だ。『命は大切だ』とか言っときながら誰も守れない…………俺は、生きた証を何も残せやしないんだ」



「シャオン君」

凛と響く、澄んだ声。


「何で……ここに来た」

「君の……隣にいるため」

「俺は……人を殺した。13人も殺した。正常じゃないその思考で、お前に刃を向けた。

オレンジまがいの俺に、お前の……他人の隣にいる資格はないんだ」

「………………」

「じゃあな」

そう言って立ち去ろうとするシャオン。

「待って!」

そのシャオンの手をとるフローラ。

「何故、俺の手をとる?

オレンジまがいの俺に、他人の手をとる資格はない。

離せ」







「…………私は、君の手を握れるよ?」

「…………!」

「オレンジプレイヤーを殺した……その事実は変わらない。

でもね、シャオン君。

殺したプレイヤーたちの…………君流に言えば『生きた証』を君が残していくのも、大切なことじゃないの?」

「…………」

「それとね…………シャオン君。泣きたくなったら、泣いてもいいんだよ? 君だけが我慢する必要なんてないんだよ?」

「……………………」

「シャオン君、私たち討伐隊を守ってくれて…………ありがとう」

「…………っ…………うう…………」










黒鉄宮には…………長い間降らなかった悲しみの雨が、静かに降り注いでいた。















Story5-7 END
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