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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-5 触れあう手たち
Story5-7 拒む手と包む手
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しがたいことだ。
皆、これに意見を求めたい」


討伐隊のメンバーからは、いくつかの意見が出た。

「俺は攻略組からの脱退をさせたい。

あんだけ精神が不安になるやつに背中を任せられない」

「俺は現状維持すべきだ。彼がいたからこそ出来たこともある」

現状維持の意見は非常に少なかった。


中には、シャオンも短期間監獄に送るべきだと言う人も。






そこで口を開いたのはフローラだった。


「私は……現状維持でいいと思う」

この言葉にたくさんの非難が上がった。

「お前は自分を傷つけたやつをかばうのか?」

「あんな不安定なやつにフローラは背中任せられるのか?」

「あんなオレンジまがいのプレイヤーをかばうのか?」

「私たちの計画をある意味破綻させたのは彼なのよ?」







「…………じゃあ……もしあなたたちが彼だったら……どうするの」

押し黙るメンバー。

「何も……何も知らないのに! 悪く言わないでよ!

シャオン君は……ずっと一人で戦ってきたんだよ!?

自分のせいで仲間をみんな亡くして……悲しいのに……それを人に見せないようにずっと笑顔を見せてきたんだよ!? 『俺が悲しんだら、みんなに余計な気を使わせるから』って!


それなのに! シャオン君だけに今回の責任を負わせていいの!?

シャオン君がラフコフを殺すことになったのも! 私たちがラフコフに手を下せなかったからなんだよ!?

私たちがやらないといけないことを! 背負わないといけないものを! シャオン君は一人で背負ってるんだよ…………

お願いだから……シャオン君を一人ぼっちにしないでよ…………

シャオン君の泣き顔なんて見たくない……」


その一言に、皆が共感した。

〈俺たちは、責任を押し付けていただけだ〉

〈シャオンの泣き顔はみな見たくない〉

これだけは皆に共通していた。












結局、下された処分は現状維持。


フローラはシャオンの行方を追って、その場を後にした。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















シャオンは1層始まりの町、黒鉄宮の生命の碑の前にいた。

オレンジになったカーソルは、知り合いに頼んでカルマ回復クエストを達成し、すぐにグリーンに戻した。


今、フレンドシッパーのメンバーだったプレイヤーの名前をなぞっていた。

「スコール、レン、アルト、ユフィー、ユナ……

俺…………約束破っちまった…………

自分で誓った約束を破ったんだ………
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