暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-5 触れあう手たち
Story5-5 討伐戦へ
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
シャオンside


今日、ラフコフ討伐戦のために依頼or志願で集まったメンバー。人数は五十人規模。

量も質も、間違いなくこちらが圧倒しているだろう。

だが、俺はそれを分かっていながらも、『絶対に勝つ』という気持ちはわかなかった。




攻略組は、あくまでも敵を降伏させるという考え……極端な言い方をすれば、理想に甘えた考えで動いている。メンバーの中には、これだけのレベルが有れば無血投降すら可能だと本気で信じているプレイヤーもいる。




俺は、奴らのアジトが発見された低層フロアのダンジョンを進みながら、考える。真夏とはいえ時間は深夜零時、その風は涼しく、どこか心を休ませてくれるように感じた。




そして進むこと数分。
辿り着いた安全エリア……奴らの根城には、誰一人としてラフコフのメンバーは居なかった。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















先頭を行っていた偵察の一人によって奴らの不在を告げられ、『攻略組』の面々が急行した先は、見事なまでにもぬけの殻だった。同時に、ざわめき出すメンバー達。数人の顔に、明らかな恐怖と動揺が生じる。慎重に慎重を期して行われた奇襲が、どこからか情報が漏れていたのだ。

「奴らはどこだ!?」

「くそっ、アイテム類すらねえ!」

「ったく、肩透かしかよ」

口々に不平を言うメンバー達。ある者は怒り、ある者は武器を下ろし、ある者は呆れたように額を抑える。

だが、そんなものをしている余裕はない。

俺は、その空間に何かを感じた。

数々の迷宮を潜り抜けてきた俺の勘がそれを感じさせた。

「後ろだ! 皆構えろ!!!」

直後、背後からキリトの声が響き、真っ白な煙幕が、四方八方から俺達を包み込んだ。


?





広間は、一気に混乱に包まれた。


明らかに、奴らが襲撃を予測して仕掛けたであろう罠。

しかし奴らの罠は、この視界を遮る白煙だけでは無かった。

「うわあ!?」

「足が、足がっ!!!」

白煙と同時に発動したのは、俺が直前に見た安全エリアに設置されていた無数の罠。
トラバサミのような、足を挟んで固定し、継続ダメージを与えるものだった。



本来安全エリアには、モンスターのPOPが無いだけでなく罠なども存在しない。

奴らは誰にも知られていないスキル『罠設置』スキルとでも言うべき技で、奴らが設置したのだろう。



逃げるのではなく、迎え撃つために。



完全に罠の索敵を怠っていた俺達。
こんな低層フロアのダンジョン、『攻略組』の面々が
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ