空白期 中学編 04 「お嬢様? 達のお茶会」
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・ど』
やかましいわ! 勝手に我の脳内に出てくるでない!
えぇい小鴉め……我の記憶にどれだけ潜り込んでおるのだ。いや、今思い出す我も我なのだが……ん、あやつ好きなタイプが一緒だとは言っていたな。
つまり、あやつは本心を隠しておるだけで……いやいや、これでは我があやつのことを好きということになってしまうではないか。人として好きということは認めるが、異性として好きというわけではない。もし異性として想いを寄せておるのであれば、一緒の家で生活なぞ送れるものか。
「なるほど……」
「えっと……シュテル、あんたって実際のところどうなの?」
「何がですか?」
「いや、あいつのこと本当に好きなのかなって思って」
「ええ、好きですよ。彼は私にとって大切な友人のひとりですから。無論、ここにいるあなた方も私の大切な友人ですよ」
「そ、そう……あ、あたしもシュテルのこと嫌いじゃないわよ」
アリサ、相変わらず素直ではないな……我も素直ではないと言われる身であるが故、口に出すと面倒になるであろう。そっと胸のうちにしまっておくことにしよう。
「まあそういうことですので……私の目の黒い内はどこの馬の骨とも知らない女狐に彼は任せません。……すみません、私の目は青かったですね」
「そこは言わんでも分かっておる! というか、貴様はあやつの母親か何かか!」
「いえいえ、とんでもない。確かにレーネよりも学校行事には参加して写真を撮ったりしていますが、母親というのは私よりもディアーチェでしょう。今後愛称を王さまからお母さんに変えてみてはどうです?」
「馬鹿者、誰が母親だ。我は母親になる歳ではないではない。それに、愛称というのは人が付けるものであろう。自分から言うものでもなければ、変えるものでもないわ!」
そもそも、クラスメイトからお母さんなどと呼ばれたくないわ! ……恥ずかしすぎる。
「そうですか。では……アリサにすずか、今後ディアーチェのことはお母さんでお願いします」
「やめぬか! 王さまならまだしも、お母さんなどと呼ばれたくないわ。というか、なぜ同い年の子からお母さんと呼ばれないといかんのだ!」
「うーん……確かにディアーチェって王さまもぴったりだけど、お母さんって言葉も似合うわよね」
「そうだね。面倒見良いし、家事もはやてちゃんに負けない腕前だもんね」
「アリサにすずかよ……頼むから勘弁してくれぬか」
「……このような日々が続くといいですね」
「何を良い感じに終わらせようとしておる。こんな日々が続いたら我が持たぬわ!」
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