空白期 中学編 04 「お嬢様? 達のお茶会」
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鴉や担任の相手は大変ではあるが、この星での生活は我が望んだことなのだ。小鴉とのことで苦労するのは予想しておったことであるし……本音を言えば、まああのうつけとのやりとりも楽しくないわけではない。
「この方達との学校生活は苦しかない辛いものなのですか?」
「貴様は本人達の前で何を言っておるのだ。そんなこと思っておるはずがなかろう。騒がしくはあるが、毎日楽しく生活しておるわ!」
「そうですか。なら安心ですね」
してやったり、と言わんばかりのシュテルの顔を見た瞬間、自分が何かを言ったのか理解した。残りのふたりにも意識を見てみると、アリサはニヤニヤした顔を浮かべ、すずかは微笑んでいた。
「うぅ……ん? シュテル、貴様は何をしているのだ!?」
恥ずかしさのあまり視線をさまよわせていると、カメラを手にしているシュテルの姿が見えた。なぜカメラを持ち歩いておるのだ、とツッコミたいところであったが、それよりも先に彼女が口を開く。
「恥ずかしがっているディアーチェが可愛かったので写真にしようかと」
「素直に言えば許されるとは限らんのだからな。写真を撮るなら本人の許可を取らぬか!」
「では、取っていいですか?」
「嫌に決まっておるだろう!」
恥ずかしがっておる姿を誰が進んで撮らせるか。しかもすぐ人に見せような貴様に……
「嫌と言ったであろう。どうしてカメラを構えるのだ!?」
「そこにディアーチェがいるからです」
「意味が分からん!?」
こやつは凛とした顔で何を言っておるのだ。貴様は我を撮る為だけに地球に来たのか?
いや、こやつは我がきちんと学校生活を送っておるのか気になって来たはずだ。なのは達ではなく、アリサ達をお茶に誘ったのはそれが理由のはず。それとも他の者が都合がつかなかっただけなのか……
「シュテル、それくらいにしてやりなさいよ。休みにまでパワー使ったら週明けから持たないだろうし」
「そうだね。今はまだはやてちゃんとの関係だけみたいだけど、ショウくんの家で暮らしてるって分かったらもっと凄いことになりそうだしね」
う……すずかの言っていることは事実ではあろうが、今のタイミングでは言ってほしくなかった。
学校に通う前から分かっていたことではあるが、小鴉との関係だけであれだけ騒がしくなるのだ。ショウとの関係となれば……考えたくもない。
でも……我だけでなくあやつにも人が殺到するのだろうな。あやつも分かった上で我がホームステイするのを認めてくれているとは思うが、それでも心苦しいものがある。
「おや、まだ知られてなかったのですか。よほど周囲ははやてとの関係が気になっているのですね」
「そうみたいね。でもまあそろそろ落ち着き始めるだろうし、すぐにあいつとの関係に話題が移るんじゃないか
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