第13話 喰らい合う人外たち
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言には気に入った!わかった。此処はアンタに任せる!」
「先輩!?」
「そのかわり、死人を1人も出さないのが条件だ……それでいいじゃん?」
「はい!その約束、必ず守ります!これでも私は江戸の女ですから!!」
「その意気やよし!」
こうしてカナは刃衛の刃を受けた為、戦線離脱。美琴は残ると主張したが、上条が“家長の傍に居ろ”という言葉に説得され、彼女も離脱した。そして残るのは警備委員数名と千鶴と上条そして…刃衛と対峙する土方と風間のみとなった
そんな土方と刃衛だが、かつての新選組同士の会話のはずだが土方と刃衛の間に流れる空気は親しみや懐かしさ…そんなものは存在せず、まるで隙があらば斬り捨てんとする殺し合いの空気だった
「久しぶりじゃねえか、鵜堂…まさかテメェまでこの世界に居るとは思わなかったぜ?」
「うふふ。俺としてはアンタが生きていたことに驚いたものだぜ?風の噂ではアンタは函館戦争で戦死したって聞いていたからな」
「まあ、俺も函館戦争で死を覚悟していたが、どうやら俺は悪運が強かったらしい。おかげで俺はあいつと……千鶴と生きることができた」
「ほう、これはまた意外なものが見れたな…今のアンタの表情は“鬼”と呼ばれた幕末の頃からは想像できないくらい穏やかになってるじゃないか…しかし分からんな。いくら雪村がすぐにアンタに連絡を入れたところでこんなに速く辿り着くはずが無い。いったいどうやって?」
「はっ…鵜堂…テメェにしては下調べがなってねぇな。この世界の携帯には“じーぴーえす”ってモンがあるんだ。それを辿っただけだよ」
「うふふ…なるほど。そこは確かに俺の調べ不足だったな」
もう話すことは無いという意味なのか土方の目はより一層鋭くなり、刃衛に1つの質問をぶつけた
「鵜堂…テメェ、何を企んでやがる」
「うふふ。副長…アンタともあろう方が何を寝ぼけた事を仰る。俺が新選組に身を置いていたのはただ一つ……生と死の間で圧縮された一時を!最高密度の生死の…命の一瞬を愉しみたい!!ただそれだけの為に俺は新選組に身を置いた!」
そう言った刃衛は両腕に差した刃を振り上げ、土方に踊りかかった。千鶴たちと戦った時とは比べ物にならない位に速い速度だった
「だから愉しませてくれ副長!!」
「断るに決まってるだろうが!!」
土方は刃衛が振り下ろした刃を刀で受け止め、もう片方の刃を風間が受け止めた
「何のマネだ風間!」
「フンっその男の話に聞き逃せない単語が出たからな。俺もそいつに聞かねばならない…狂犬、貴様が言った“あの女”とは誰のことなのか…知ってる事を洗いざらい吐いてもらうぞ!!
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