第二十三話
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「わかりました、やりましょう」
「それはありがたい! 是非ともお願いします!」
老店主が喜びながら礼を言い、俺の視界の左端にあるクエストログが更新される。
思いがけずにラッキーが舞い込んだものの、不安点はある。
「リズ。お前は戦闘職じゃないんだから、店で待ってろよ」
言いたくはないが、不安点の中の一つはこれだ。
何が起きるか分からない未踏のダンジョンに、戦闘慣れをしていない鍛冶屋を連れて歩くわけにもいかない。
しかし、このピンク髪鍛冶屋は予想外に。
「私だって戦闘スキル上げてるんだから、手伝いぐらいは出来るわよ」
――という返答だった。
「あのな……ダンジョンは何が起きるか分からないことぐらいは知ってるだろ?」
「だけど、ゴーレム系統とかホネ系統のボスモンスターだったら、あんたのカタナより私のハンマーのほうが有効よ?」
なんだか、またも口喧嘩に発展しそうな――もしかしたら、もう発展しているか――俺たちを止めたのは、意外にも、俺の視界に移った老店主のある行動だった。
老店主は、俺たちが口喧嘩をしている間にミニ転移門まで歩き、何をどうしたのかは知らないが、ミニ転移門を起動させていたようだった。
「……あとはお願い致します」
「ちょ、まっ……!」
俺の制止の声も届かず、老店主が店に戻る扉を閉めたと同時に。
俺とリズは、日頃お世話になっている、転移のライトエフェクトに包まれていた……
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