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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第四十五話 決戦前のコンマゼロ(前)
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が攻め込んだ時も、フェイさんに付いて行くことを選ばず、国内の混乱を治めるために、イル・ファンに残るという選択をされました。

「私は、旦那様の心が赴くままに決めればよいと思います」
「僕の?」
「旦那様の判断の前提には、必ず民の幸福がございます。だからこそ私は、いいえ、私たちは貴方を王に戴きたいと思ったのです。どうぞ、お心のままに」

 私も、もう逃げません。最後まで仕える主の傍らに在り、主の行いが過ったなら、命を懸けて過ちを正しましょう。
 それがナハティガルから逃げ出した私の、唯一の償いの道です。


 クレイン様は玉座の壇を降りられ、私の前まで歩いて来ました。

「ローエン。僕は行く。一緒に行ってくれるかい?」
「もちろん。我が剣の向きは常に主と揃っておりますれば」
「ありがとう」

 クレイン様が手を差し出しました。2年前、路頭に迷っていた私に対して、そうしたように。
 私はクレイン様のお手を握り返しました。
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