憎悪との対峙
38 傍観者の視線
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来たがってたろ?それに今回は明日のハロウィンまでの短い滞在期間だし、楽しむといいさ」
「アリガト。ソウイエバ、ホッパーたちは?捕まっチャッタ?」
女性はお茶を飲んで、満足気な顔をした。
一方、少年は学校の方を見ると、少し残念そうに頷く。
「イイの?あの人たち、ソレナリに使える人たちナノ二」
「あぁ。多少、スターダストやオレらが勝手にやってることは知ってるが…WAXAはそこまで追求しないだろう。それにアイツらはオレには逆らわない。PCやストレージを探ろうと、口を割らない限り、痕跡は出ないようにしてあるはずだ。捨て駒ってやつ」
「ゴマ?Sesan?<胡麻?>」
「違うよ…なんていうかな…Opfer?<犠牲者?>違うな…」
「何となくワカッタ…」
昔は少年が彼女の母国語を話し、多少文法が間違っていても普通に通じていたが、無理に日本語を持ち込んだことでややこしくなった。
実際のところ、100%文法を守っているという人間は少ない。
文法は守らずともジェスチャーや1つの単語だけである程度、内容が通じるものだ。
少年がこれまで世界を巡って感じたことだった。
「聞いてイイ?アナタはコノ計画、ドウ関わっテル?」
「…ん〜結論だけ言うと、オレは別に関わってない。オレが用意した爆弾やら人員をValkyrieが勝手に使って…結果、このザマだ」
「ホント?」
「まぁValkyrieもスターダストは2日前の戦闘で死んだか戦闘不能になったと判断したんだろうさ。安食は乗り気じゃなかったらしいが。アイツからすればジョーカープログラムなんて、どうでもいいもんだったろうし」
「デモ、スターダスト生きてたジャン、実際」
「上がジョーカープログラム欲しさに強行したんだよ。一応、安食も警告はしたらしい。自分が動けないから高垣美緒を司令塔にさせたりな。だが…残念なことに高垣はスターダストが安食同様、ジョーカープログラムに対しては興味が無く、自分をフルボッコにすることが目的だって気づけなかった」
「…」
「スターダストの正体が自分の娘の友だちだなんて、まぁ…予想しろって方が無理な話だ。仮に予想出来ても結末は対して変わってなかっただろうぜ。結論としては高垣のような優れた人間を立てても、うまくいくとは限らない」
「…ソウだね」
「まぁ、高垣以外の奴が指揮しようと、スターダストが相手っていうだけで負け試合だった。だが、負けるにしても今回は高垣の個人的な人間関係が状況をより悪くしたのは否定出来ない。あと人質にメリーがいたってこともな。そこでオレはこの作戦を利用することにした」
少年は爆発して未だ消火活動をしている2階と3階を見上げた。
この威力は間違いなく自分の作ったものだと確信していた。
もし自分自身もジョーカープログラムが本気で欲しかっ
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