憎悪との対峙
38 傍観者の視線
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グリーンの目、年齢に合わないそばかすが印象的な女性だった。
年齢は少年よりも3、4歳上な印象で16歳くらいだろう。
「どうだった?データはバッチリ?」
「Nat?rlich!<もちろん!>」
「これが左がホッパーが集めてくれた2日前のデータで…右が今日のデータか」
「上がってる、HPは1600に。トラッシュとの適合率、81%。あと全体的に戦闘力が上昇シテル。コレなら…武装したニホンのじ…GHQ?が100人相手でも1人で太刀打ちデキル」
「ハァ…GHQじゃなくて自衛隊だろ?無理に日本語喋らなくてもいいから。っていうかニホンに来るなり、パソコン変えた?」
女性の膝の上には日本仕様のキーボードのVAIO Proがあった。
つまりニホンにやってきてから購入したものであることは察しがつく。
「ソウ!ニホンの製品はスバラシイ!スゴイ完成度!軽さ、薄さ、処理性能!高いケド…」
「まぁ…おとなり国のコピー天国と不良品地獄に比べればな…そもそも考え方が違うんだよ。不良品が出ること前提に作ってねぇもん」
「ちゃんとスマートフォンも買ってキタよ!ウォーターレジスタントにバッテリー!」
「…前から調べて買う予定だったもののことだけは流暢だな。だけど海外からでもニホンの製品くらい注文できるだろうに」
ポケットから取り出した最新のAQUOS ZETAを見せびらかす女性に苦笑い混じりに自身も買ってきたAQUOS Crystal Xを見せた。
だが女性は少年の発言に「分かってないなぁ」とでも言いたそうな顔をして続ける。
今までは知り合いがニホンにやってきた際に買ってもらっていたが、現地で買うということにはプライドを持っていた。
「ソレにウォークマン!最新の!」
「もういいよ…前から来たがってたもんな。だが日本語聞く限り、どこまで本気だったんだか…」
「ホンキ!マジだったよ!デモ…ニホンゴムズカシイ…かった」
「もういい。Ich fand die Gleichen Japanische Produkte.<ニホンの製品が大好きなのは分かったよ>」
少年は自分から彼女の母国語を話すことにした。
少年自身も完璧ではないが、じれったくなった。
女性は悔しそうな顔をしながら返す。
「Hier ist Ihre Heimatstadt?Beneidenswert.<ここがあなたの生まれ故郷なんでしょう?羨ましい>」
「Richtig.<そうだ>」
「ネェ?アナタも発音、変。ワタシのニホンゴとアンマリ変わんない」
「そうか…オレも多少勉強したつもりなんだがね…まぁ、せっかくニホンに来たんだ。日本語の勉強もショッピングも観光も楽しむといいさ」
「感謝シテル、スゴく。ニホンに連れて来てクレテ」
「いやいや、別にいいさ。ずっと
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