王の荒野の王国――木相におけるセルセト――
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る。
「あいかわらず短慮な王女だ。私が、君が私を殺そうとする事を予期しなかったとでも思うか」
「私に死をもたらす際、苦痛を与えなかった慈悲については感謝しよう。して、貴様はどのような返礼を望む。灼熱の星か。極寒の星か。答えよ」
「やめておけ。今、君の命の手綱を握っているのは私だ。君は腐術の施術者たる私について、全てを知っているわけではない」
「……サルディーヤ、その名は偽名か」
「どうとでも思うが良い。思い出す事だ、私が君を殺さなければならなかった理由を」
ニブレットは、この不愉快な同行者が一刻も早くくたばる事を願った。できるだけ惨たらしく。
サルディーヤは笑みを浮かべたまま、ニブレットの隣に並んだ。ラピスラズリの中にきらめく黄鉄鉱の星々が、朝焼けの光を映し、輝きを増し始めた。
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