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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
第18話 血縁
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。ちょっとお茶にしませんか?」
「ん、ああ……ありがとう。」
資料を読み台に置くと眉間を軽くもみ、お盆から茶の入った湯呑を受け取る。
こういう時、右手があればもう少し便利なのだがな―――という思案が若干過るが、何物ねだりをしてもしょうがない。
「何を読んでいたのですか?」
「ああ、不知火の強化改修型……お前が運用試験をしていた乙壱型の改修型が富士教導隊に配備されるそうでな、その報告書を読んでいた。
お前の要求全部をかなえることは出来なかったがそれなりには良いものにはなったと思うぞ」
「ほんとうですか!?」
「嘘を言ってどうする―――機体名、不知火壱型甲だ。」
「壱型甲……!」
「主に装甲を新型複合素材に変更し重量を減らし、そのマージンを使って間接部フランジなどの設計変更により耐久性を強化、ナイフシースを大型化し追撃刀を装備可能にし、同時に展開サブアームの構造を変更することで固定兵装としても運用可能にしている。
特に
超高張力合金
(
スーパーハイテン
)
の生成は日本が占有している技術だからな、他国ではリバースエンジニアリングも難しいだろうな。」
高張力合金、通称ハイテン鋼。それは炭素を初めとする10種類以上の元素配分を0.00001パーセント単位で管理し合成された合金であり、最低1000Mパスカル以上の引張強度を持つ金属の総称だ。
その為、肉薄化させても一定強度を保つことが可能であり、アルミよりも安価かつ大量生産が可能という特性を持ち補修やリサイクルも比較的しやすい。
元は日本で強度値が半分程度のハイテン鋼が1950年から多用され始めたことに始まり、1960年代に電車などの車体建造用に開発された次世代素材だったが、非常に生成性が高く、付け替えが頻繁に行われる戦術機の外装には持って来いであり、これとスーパーカーボンやリキッドメタル等といった複数種類の素材を複合させることで戦術機の設計を変更せずに、強度増・コスト削減を可能と出来る可能性がある。
現在開発中の新型戦車にも採用される予定である。
また、その生成炉の技術は門外不出であり生成済みの鉄塊のみを輸出している。これは生産拠点が東南アジアに移っても変わっていない。
その生成は素材をいくら調べても再現はかなわない、何故なら必要なのは仕組みではなく、「どう作るか」だからだ。
「――――む……!」
「どうしたのですか?」
資料を眺める忠亮の額に眉が寄った。
「……受領予定部隊の名簿に見知った名があった。」
そう云って、問いかけた唯依に資料の一部を渡す忠亮、唯依はその資料に目を走らせる。すると………見覚えのある名字を見つけた。
「富士教導隊……柾晄(まさき、こう)少尉…」
「―――俺の弟だ。」
教
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