暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
0874話
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BETAの群れの頭の上を移動してヴァイスセイヴァーとシャドウの横へと着地する。

「待たせたか?」
『いえ、今来たところよ』

 気軽に乗ってくるレモン。その声にはどこか含み笑いのようなものが混じっていた。
 ……デートの待ち合わせ時に使われる定番の台詞だが、レモンに言った事はないな。
 そもそも一緒の家で暮らしているんだから、デートするにしろ何にしろ、一緒に出掛ける事も多いんだから無理もないが。
 そう言えばマブラヴ世界に来てからデートや観光の類はしていないな。遠くに出掛けたのはアラビア半島と洋上プラントだが、前者はBETAとの戦い。後者はキリスト教恭順派のテロと散々だったし。
 ただ、このマブラヴ世界に観光に適した場所が少ないのも事実。……いや、そうでも無いな。この鉄原ハイヴの近くには日本があるし、その日本はBETAに攻められていないからまだまだ風光明媚な景色を楽しめる筈だ。
 ……そろそろ4月だし、桜も満開になっている頃だろう。それにこの世界では首都が京都のままなのを考えれば、京都で花見と洒落込むのも悪くない。
 突撃級の骸へとヒュドラのビーム砲を撃ち込みつつ、T.T.キャノンから放たれたビームがBETAの群れを大きく回り込みながら真横から要撃級4匹程を貫く。
 同時に戦車級が身の軽さをいかして突撃級の死骸を乗り越えてくるのをエナジーウィングの掃射とグレートグランドマスターキーを使って放たれた『燃える天空』で燃やし尽くしながら、隣でビームマシンガンとビームガトリング砲を撃ち続けている2機へと通信を入れる。

「この鉄原ハイヴを攻略したら、打ち上げとして日本の京都で花見でもどうだ?」
『花見……というのは、桜を見ながら宴会をするのよね? ……いいけど、アクセルは絶対にお酒を飲まないでよ? スレイもね』
『う……わ、分かっている』

 スレイが酒を飲んだ結果、俺がマクロス世界に転移する事になったのを気にしているのだろう。
 確かにその結果1年半近くホワイトスターから連絡が取れないような状況にはなったが、それでも俺としてはシェリルという存在と巡り会えたのだから、決して悪い事だけじゃなかったんだけどな。

『ま、いいわ。じゃあこのハイヴ攻略戦が終わったら後日京都で花見でもしましょうか。……夕呼辺りを呼んでも面白いかもしれないし』

 レモンにしてもそれ程スレイを責めるつもりはなかったのだろう。あっさりと話題を変えている。
 そうこうしている間にも、こっちからの攻撃は続いている為に既に生き残っているBETAの数は少なくなっており、仕上げとばかりに再び俺の『燃える天空』が放たれて、突撃級の装甲殻の陰へ隠れるように存在していた戦車級達も含めて全てが炭と化す。

「さて、花見の件はともかくとして、これからどうする?」
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