抉りて殺せ (3)
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者は、蔵臼、南條、熊沢、郷田、紗音、嘉音の6人。既に【赤】で【6人は死亡している。】と証明済みだ。
戦人の目は死んでいない。そして、復唱要求する。
「復唱要求! 礼拝堂は施錠されていた」
「復唱拒否」
「続けて復唱要求! 礼拝堂は施錠されていなかった」
「復唱拒否」
復唱要求だけか? そんなことでは、いつまでも終わらない。だが、戦人の表情は活き活きとしている。
「[礼拝堂が施錠されていなかったら誰にでも犯行は可能になる。じい様が生存していると思わせるための口裏合わせを、礼拝堂に鍵が掛かかっていると思わせるために応用すればいい。つまり、このゲームには真犯人と共犯者が存在する! それは、礼拝堂に行った夏妃叔母さん、絵羽叔母さん、秀吉叔父さん、源次さんの内の誰かだ!!]」
「おー。意外と考えてたんだな」
「この考えなら、お前のゲームも楽勝だろ!」
【赤】での否定はしない。俺の意思を見計らったかのように、戦人が作り出した[青]の楔が体を貫く。
構わず、次の再構築に取り掛かる。第二の晩と第三の晩。
第二の晩。寄り添いし二人を引き裂け。
愛し合う二人を引き裂くは、魔女に仕えし煉獄の杭。
第三の晩。我が名を讃えよ。
引き裂かれた片割れの側にて、血に染まる。
「さて、これは一度リザインしたやつだな。どうだ? もう一度挑戦してみるか?」
「やるに決まってんだろ!
[親父たちの部屋には鍵はかかっていなかった。つまり、誰にでも犯行は可能だ。ただし、秀吉叔父さんと源次さんは【赤き真実】によって犯行が出来なかったことが証明されているため除外。残りの全員にアリバイは無い!]」
2本目の楔が突き刺さる。
「なかなかの一撃だな。体に喰い込んだこれは、引き抜くことは出来ない。【赤】以外じゃな」
「大人しくやられちゃくれねえか...!」
「当然だ。
【留弗夫、霧江の死亡時、夏妃、絵羽、楼座、朱志香、譲治、戦人、真里亞、狼銃にはアリバイがある。無論、除外した秀吉、源次にもアリバイがある。】
どんなアリバイがあるのかは、説明不要。既に【赤】で宣言した通り、俺の犯行ではない。俺と譲治が辿り着いた時には、2人は死亡していた」
2本目の楔が粉々になって砕け散る。消えた瞬間に、痛みも消えた。これは、なかなかに癖になりそうな......いやいや、止めておこう。俺はドMじゃない。
「[第一の晩の死亡した人間の中に、死んだフリをした奴がいたと仮定する。それによって、俺たちにアリバイがあってもその人物には犯行が可能になる。]」
「【第一の晩に死亡したのは6人である。それは、蔵臼、南條、熊沢、郷田、紗音、嘉音である。】」
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