第三幕その十一
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「日本のものの方が美味しいですよ」
「それは何よりですね」
「日本の方としてもですね」
「はい、とても」
「そうですか」
「特にお水がいいですから」
日本のものが、というのです。先生はここで今診ているアナグマに対してこう言いました。
「ふむ、君の歯は治療で済むよ」
「抜かなくていいんだ」
「うん、そうだよ」
にこりと笑ってアナグマに答えます。
「だから安心してね」
「それじゃあね」
「しかしこの子の歯にも」
どうかといいますと。
「お菓子があるね」
「そうそう、驚く位甘いね」
アナグマ達もでした、先生にこう言うのでした。
「そうしたお菓子あったよね」
「そうよね」
「お菓子の中にね」
「普段投げ込まれるお菓子とは違って」
「もう凄く甘いのが」
「それがあったよね」
「それのせいかな」
こう先生にお話するのでした、そしてです。
先生もでした、ここまで聞いてあらためて言いました。
「やはりお菓子だね、今回の原因だ」
「そのことは間違いないですね」
「はい、そこから調べていきましょう」
日笠さんにも応えます、そして。
三時になるとです、先生はこう言うのでした。
「ではお茶の時間ですので」
「一時休憩ですね」
「そうさせてもらいます」
このことは絶対に忘れないのでした、先生にとってティータイムだけは欠かしてはいけないものなのです。
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