『悪霊使い』の少年そのB
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なんというお人好し………。あっ、そういえば!聞きたいことが!」
「ああ、波紋?ウチで習う?」
「そうじゃなくて!………って、いいんですか?」
「うん、ツェペリ家はいつでもウェルカム」
? 手をパタパタさせながら、息を一つ荒げずに走ってきたチェザーレを気遣うイッセーだったが相変わらずな様子に安堵する。キリッとしてポーズを決め、くるりと回るチェザーレは巨体の割に愛嬌がある。
? さりげなく、一般人が見れば怪しみそうな『コォォ………!これぞ仙道!波紋呼吸!ツェペリ一門のよる波紋レッスン。門下生募集!』というチラシを渡した。あの数々の奇妙な動きは波紋とやらのおかげか、と一誠が見入っている時だった。
「御機嫌よう、チェザーレ・悠理・ツェペリくんに兵藤一誠くん」
「あっ、夢美ちゃんとグレモリーじゃねーか。んだよ、いきなり」
「ツェペリ先輩に兵藤一誠くん、『はじめまして』」
? 赤い髪にスラリと高い身長、そしてプロポーションや美貌はある意味で人間離れしている。
? リアス・グレモリーはお付きのオカルト研究部のメンバーとともに現場にやってきていた。構成人員は姫島朱乃、木場夢美、塔城仔猫、そしてリアス・グレモリーだ。夢美の言葉の妙な違和感にチェザーレが眉尻を上げるが、美少女に声をかけられたことで一誠のテンションは駄々上がりの様子。
「堕天使の気配がしたので現場にやってきたんだけれど、反応がなくなっていたことと、現場には神器の反応とそれ以外に反応が見当たらない人間………。説明してもらえるかしら?」
「なんでオレが一から十まで………わかった、落ち着け、にゃんこちゃん。オレに拳を向けんな。悪魔様がお出迎え、ってか?」
「何故それを………?」
「あ?知人に心当たりがあるからな、それにグレモリー。家ではどんな教育を受けてきたかわからねーが、オレの家ーーツェペリでは、そんな高圧的な言い方は噛ませ犬だって聞いてるぜ。オレが何をしたのか、と聞いたな?手品だよ」
? ?チェザーレがリアスの方へと近づいていくと、いつも通りの『手品』をして見せた。確かにリアスと朱乃とチェザーレは同じクラスでチェザーレが手品と偽るものを得意とするのは知っていたが、まさかここまではぐらかされるとは思わなかった。別れ際、チェザーレが一誠の肩に手を置いて去って行ったが、あれではまるで逃亡だ。
「ちょ、ツェペリせんぱ………」
「兵藤くん!?朱乃、魔力での治療を!仔猫、大公に連絡を、夢美、貴女は周囲を見回して」
「はい、部長」
「わかりました」
「了解です」
「ツェペリ………、ーーまさか、ね」
? ?疲れで失神した一誠を朱乃に治療するように言うと、ふとリアスの脳裏に浮かぶ名前と口伝てから聞いた伝承。頭を振って払い、チェザーレの行っていた手品とチェザーレの
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