『悪霊使い』の少年そのB
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。そりゃそうだ、突然言われたら吃驚するもんな。さて、ーー受験からのリフレッシュだ。
「おいおい、それがせーしょーねんの純情を知っての上での台詞か?」
「加奈ちゃん!ッんだよ、それ!ツ、ツェペリ先輩!?」
「誰だ貴様は!?」
「通りすがりの波紋戦士さ、麗しいお嬢さん」
? ?イタリア仕込みのナンパ文句にきっと釘付けさ、とオレは呼吸を整える。これがツェペリ家の男が戦いに備える理由である。ツェペリ家の男は喧嘩や戦いこそすれど、その中に意味を見出す。意味のない戦いはそれこそ獣染みている。じいさんのじいさんが言って以降、家訓も同然になった『人間賛歌』に反するからな。『波紋』によるブーストを与えた、オレの得物である鉄球の『回転』はいつも以上に回っている。ボディコン調の服装にアキハバラのコスプレイヤーのような黒翼を生やした加奈ちゃんとやらはサディスティックに笑い、光の槍を構える。形状は鉄パイプを伸ばしたようだが、太さは通常のそれではない。
「神器の反応がしたので待っていたら、よもや奇妙な能力者まで釣れるとはな」
「能力!?神器!?ツェペリ先輩!なんだよ、それ!」
「話はあとだ、イッセー!とりあえず、逃げろ!」
「は、はい!」
? イッセーくんはオレの言う通りにとりあえず逃げさせた。どこまで逃げたかは知らないが、できるだけ遠くまで逃げればいいと思う。たぶん、土地勘とかなさそうだからな、なんとなくだが加奈ちゃんとやら。
「邪魔をしてくれたな、人間風情が!」
「おいおい、人間風情がと言われちゃあ黙ってられん。人間賛歌は勇気の賛歌、勇気の美しさは人間の美しさ!ってな。何言われようたって関係ないさ、後輩は護るモンじゃねえかァ〜〜ッ?それとも、お前らにはそういう概念がないのか?」
「ぐッ………、奇妙な能力者め………!」
? 加奈ちゃんとやらが接近し、突き出してきた光の槍を鉄球の『回転』エネルギーによって受け流す。波紋のビートも加わって強力無比!な?波紋って凄いだろ?波紋は太陽エネルギーと同じ仕組みらしく、肉を焼く時のジューシーな音が聞こえ………って、アッツ!?
「フンッ、人間如きはこの程度か。早く貴様を殺し、追いかけて神器を抜くとしよう」
「………相手にされない、ってのはツラいな。だったら、見せてやるぜ!とっておきをな!」
「!?」
? ?大袈裟なポーズをとったからか、加奈ちゃんが怯んだ。光の槍で焼くたぁIHもビックリなベイク・ハウツーだが、ソーラーなコンロでも焼けることは焼けるらしい。ホラ、太陽光を鏡で反射させれば、ってやつ。アレ、小学生の時に同級生の目に誤射しちまって怒られたっけ。………今はそれどころじゃねえ!お見せしましょう、チェザーレ・悠理・ツェペリのショータイム!
? ?光の槍を受け止めながら、オレは波紋
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ