1部
31話
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はいないだろう?
それに怪我についても、君は悔いているのだろう?ならばこれ以上どうこう言うのは無意味だ、違うか?」
「はぁ……あんたはぶれないな」
「それはそうだろう。私を信じる者がいる限り、私は日向ヒジリであり続けねばならないのだからな。それが私を信じる者への誠意ある行動だろう?」
「さぁな、俺はあんたとは違うタイプなんでな」
サスケは顔を逸らしつつも笑みを浮かべて、ゆっくりと立ち上がる。その動き、その表情から察するに今のところは今すぐ呪印に呑まれる心配はないと言えるだろう。
私は彼にナルトとサクラの様子を見ながらで構わないので、肩の治療を手伝ってくれないかと頼んだ。
すると彼は一瞬辛そうな表情を浮かべたが、すぐに頷いて治療の手伝いをしてくれる事になった。
とはいえ、手伝いといっても大したことではないのだがな。彼には背中側から刺さっている手裏剣を周囲の筋繊維やらを傷付けないように、真っ直ぐ引き抜いてもらうだけだ。
「……止血はどうするんだ?」
「心配するな。君はそれを抜く事だけに集中してくれれば、それで十分なのだ」
「分かった。じゃあ、いくぞ」
すぐに来るであろう痛みに対して心構えをし、白眼で私の体の傷付いた箇所を細かく観察する。そして、ゆっくりと引き抜かれる手裏剣の痛みに耐えながら、弁財天で血を操って擬似的な血管を作成する。
「ぐっ……」
なんとか出血は抑えられたものの、やはりと言うべきか中々に……痛いな。
傷自体をあまり負う事のない私が常人に比べて、痛みに対する耐性を持っていないというのもあるかもしれんが、戦闘においての興奮状態と比較しての落差が酷いな。
はっきり言おう……正直、泣きそうだ。
「大丈夫か?」
「だ、大丈夫だ」
「そんな涙目で言われても全く説得力がないんだが……」
な、泣いてなどいないぞ!!
しばらくして、リーが川から帰ってきたころ。帰りの遅い私達を探しにきたネジとテンテンが私達を見つけ、私はサスケ達が襲われていた事を説明した。
「そうですか……ヒジリ様の事ですからナルト達を助けた事は何も言いません。ですが……」
ネジは一旦言葉を切って、サスケの前に立つと彼の顔を思い切り殴りつけた。サスケはそれを防ぐこともせず、そのまま地面に転がった。
「……ヒジリ様と違って俺は割り切れるほど出来た人間ではない。悪いとは思うが俺はお前を殴らずにはいられない」
「……ああ、分かってる」
「ふむ……サスケの事に関しては話した覚えがないのだがな」
「何年貴女に仕えてると思っているんですか。白眼を使うまでもなく、貴女の態度や立ち方を見れば肩の傷のことくらいは分かります。
それと、うちはサスケの首筋から漂う異常なチャクラの片鱗、貴女の傷をみれば凡そのことは検討がつきます
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