1巻
対白仮面ラース戦
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するか分からないので、三日前の夜に仕掛けてきたようだ。そんで三日後の夜に、俺、深雪、澪、万理亜を引き連れて決戦の場所を指定したのは俺だったので向かおうとしたら、既に戦いは始まっていた様子だった。
「これは人払いの結界でも張っている様子だな、ま、俺らは入れるけど」
「誰かが戦っているという訳ですか?お兄様」
「結界に入れるって、どれだけなのよ」
「まあ澪様落ち着いて下さい、恐らく勇者の一族である野中柚希でしょ」
俺らは指定先の場所に辿り着くが、人払いの魔法のようなのが張ってあったので一度それを壊してから張り直した。一方場所指定先にいたのは白仮面と柚希がいたが、人払いの魔法が壊されたのを気付いた白仮面だった。
「ほう、どうやら到着したようだな。剣術使い」
「柚希よ。一人でこいつに勝てる訳ないだろう」
「私の技術が無駄じゃないって事を証明したいだけ、一真が里からいなくなった後から磨いた腕を見せる時が」
そう言ってから、斬撃による風の刃が斬り裂くが奴は簡単に避けられる。柚希は最初から澪の味方にはならないはずだったが、俺という異端者が出現した事で少し物語が脱線している。澪が受け継いだ先代魔王の力を巡る争いというのは、魔族同士で行われる。なので、勇者の一族は積極的に介入するつもりはない。監視役の柚希も、その判断に異論はなかった。本来なら俺が巻き込まれているとばかり思っていたが、俺が勇者の一族ではない存在と言う事で俺の存在は里の連中も知らない存在となった。妹の深雪が一真と行動をしてから、澪は守られながら戦っている事も。
「成程な、霊刀『咲耶』の具現化と併せて衣服も戦闘用になったという事は、三日前より本気を見せてくれる事か」
「勇者の一族の『戦闘装束』か・・・・剣術使いの言う通りだが、君の剣や技では僕は倒せないよ。それについては三日前に試したはずだろう」
展開した障壁越しに、やれやれと嘆息するラースだったが柚希は焦る事なくだった。
「・・・・そう?なら・・・・これで!」
放ったのは斬り返しの一撃で、それによって鉄壁を誇っていたラースの障壁を絶ち切った。驚愕するラースに、返す刀で柚希は斬撃を繰り出した。咄嗟に背後へ飛び退り、辛うじてこちらの剣を避けたラースが怪訝そうに言う。
「どうやってこちらの障壁を・・・・あの剣術使いの技量ではなかったのになぜ?」
「一撃では斬れない事くらい知っている。一真は一撃でやってみせたけど、私はそんな技は持っていない。だから私流で斬れるまで繰り返しただけ・・・・」
「なるほどねぇー、柚希は相当アップしていたようだな。同じ場所を何度も斬撃を重ねただけで、障壁を崩したのだから」
「それだけ私も力を上げただけの事、貴方を倒せるなら
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