芸術を持っている者
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
学問と芸術を持っている者は、同時に宗教を持っている。学問と芸術を持たない者は、宗教を持て!
?ゲーテ?
********************************************
芸術を持っている者
◇◆◇トビ◇◆◇
解毒薬を使ったからと言って、すぐさま動けるようにはならない
不貞腐れたデイダラは寝るとだけ言って瞼を閉じた
もしものためにと、前の記憶から用意しておいた蜂毒用の解毒薬
前の世界のままならば、とっくの昔に解毒は終わっているはずだった
・・・どうやら修行の成果が出たらしい
全く、想定外の成長を見せたものだ
どうせ成長するならば、弱いオツムを鍛えれば良かったのにな
暗部だというのに、真っ向から勝負を仕掛ける癖は無くなっていないらしい
「・・・アニナル、か・・・」
あの方が語った、油女シュロの居た世界
もっともアニナルに近い世界、暗部シュロの死後、筋書き通りに進んだ世界
???あぁ、そういえばあのソラという少年も油女シュロと同じ世界か
九尾のチャクラを培養した物を投与された少年
そういうやり方もあったかと聞かされた時は感心したものだ
(守護忍十二士カズマの息子ソラ、か・・・
”こちら”ではフリドと名乗れず、そのまま死んでいった男の息子
果たしてソラは、何処まで記憶を持っているのやら)
あの方の気まぐれで、各々所持している記憶は皆バラバラだ
サソリは穢土転生された記憶まで持つと言うし、鬼鮫は暁加入直後までしか記憶を持たないという
そういえばデイダラは記憶を一切持っていないな
何だったか、以前飛段が尋ねていたのだが
確か・・・
???芸術を持っている者は、同時に宗教を持っている???
???だから彼に邪神は必要ないんだよ???
なら、サソリはどうなのかと思ったが、あの方にとってサソリのアレは芸術ではないようだ
押し殺してきた感情の塊なのだそうだ
それにサソリ自身が神という存在を欲してしまった
邪神を求めてしまった、だから、記憶を持った
そう語る声が、まるで自嘲しているように聞こえたのは気のせいだっただろうか
まぁいい
今はそれよりもやるべきことを成さねばならない
「・・・楽に散らばった力を集められたら良いのだが・・・」
思わず呟いた声が、酷く薄っぺらく感じて
己がどれほど軽薄な笑みを浮かべているだろうかと、顔に手を当てるものの・・・
仮面に阻まれ、口元が歪んでいるかどうかは分からず仕舞いだった
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ