第五十話 ナノモンとの邂逅
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密林の中、探し回ってももうピッコロモンの家は見つけられなかった。
しばらく歩くと景色は鮮やかな緑から次第に彩度の低い砂に変わり、長いこと彼らが歩き続けてきた砂漠に戻った。
密林の中、探し回ってももうピッコロモンの家は見つけられなかった。
しばらく歩くと景色は鮮やかな緑から次第に彩度の低い砂に変わり、長いこと彼らが歩き続けてきた砂漠に戻った。
ざく、ざく、と熱い砂に足を埋め、1歩1歩先へと進む子供達。
最後にピッコロモンが魔法でも残してくれたのだろうか?
子供達の足取りは軽く、焦がすような日光の下でもその気分が下向くことはなかった。
1つずつ紋章を手に入れ。
1ずつ力を手にし。
まだ確たる証はなくとも、その煌めきは子供達にも、デジモン達にも強い気力を与えていた。
アリシア「わっ!!?」
突然アリシアが勢いよく転んだ。
すぐ後ろを歩いていたすずかが、急に止まれず巻き込まれて一緒に倒れる。
アリシア「痛たたたた…ごめんすずか」
すずか「ううん、どうしたの?」
アリシア「今何かに躓いて……あれ?」
砂をよけると、アリシアの足にはあの黒いケーブルが巻きついていた。
すずかはそのケーブルを見つめると徐にケーブルを隠す砂を払った。
ケーブルは長く長く伸びている。
すずか「皆、ちょっと私について来て」
何かを確信したように、すずかはケーブルを握ったまま立ち上がる。
基本的にこういう時のすずかには従っておいて損はない。
彼女はこのメンバーで賢に次いで優秀な頭脳の持ち主だ。
すずかの腰の高さに引き上げられ砂の中から持ち上がったケーブルを追い、子供達は真っ直ぐに歩みを進めた。
すずか「やっぱり!!」
2キロほど歩いたところで、舞い上がる砂に霞んで何かが見えた。
それを視認すると同時に、すずかは弾かれたように駆け出す。
近づいてみると、それはドラマや映画でよく見かけるような、物々しくごついコンピューターだった。
すずかは背負った鞄からモジュラーケーブルを取り出し、施設で入手したパソコンとそれにそれぞれ繋ぐ。
すずか「……同じ規格でよかった」
大輔「…そろそろ説明してくれないか?」
どこか楽しそうなすずかに大輔が説明を求める。
すずか「あ…すいません。えっとですね、このケーブルなんですが、恐らくこれはエテモンが私達の居場所を知るために張り巡らせたネットワークです」
アリサ「………………は…!!?」
すずかはさらっと言ってのけたが、その重大すぎる事実に他の全員はあっけにとられ口を開け
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