第十二話
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、複数装着することも可能かも知れない。そう思っての実験だったが、無意味だったようだ。
「う、うーん・・・。」
「あ、まだ寝てて。」
「うぐっ・・・!」
ビシッっという音が響き、男子はまたもや気絶した。崩壊した街を見せるわけにはいかないのだ。さっきまでの戦闘を覚えているかは不明だが、覚えていたとしても夢だと思わせ無ければならない。それが、この男子の為でもある。
「・・・早く来ないかなー・・・。・・・いや、今のうちに能力の確認でもしておくか?」
そう呟いき、進化したことによって出来るようになったことの確認を始める。まずは、パッチから引き出されるエネルギーを、もっと多く引き出してみる。
「・・・うん。こんな感じかな。ただ、ずっと体が光るのは目立つな・・・。」
明るい場所ではいいが、暗い場所で使えば間違いなく目立つだろう。今の彼の体は、全身が強く発光しているのだ。優しい青の光は、隠密行動などにはむかないと思われる。どうやら、エネルギーを多く引き出せば引き出すだけ、強い光になるようで、今は意識して、ヴォルケイノと戦った時よりも多く引き出している。
「体感だけど・・・普段の四倍以上はある、か?」
収束させて使わなくても、ただ全身に行き渡るエネルギーを多くしただけで、彼の全能力は大幅に上昇していた。全力で殴れば、ビルくらいなら倒壊させる事も可能かもしれない。これを更に収束して使えば、一体どれほどの威力になるのか。先ほどヴォルケイノに放った攻撃でさえ、今の彼には全力では無かったのだ。改めて、進化というものの凄まじさを実感した葵である。
更に、葵はそのエネルギーを服へも纏わせた。
「お、やっぱり出来たか。これで頑丈になればいいけど・・・。」
正直、既に普通の服では彼の戦いに付いてこれないのだ。戦うたびに服をボロボロにしてなどいられない。今の彼は小学生であり、お小遣いで生活しているのだ。服など、そう簡単に購入出来るものではないのである。切実に、彼は頑丈な服か、もしくは服を破れないようにする技術を欲していた。
試しに、エネルギーを纏わせたズボンに、窓ガラスの破片を突き立ててみた。すると・・・
「よし!」
ボロボロになったズボンは、ガラス片を一切通さない。ジーパンなどではなく、薄い生地のものであるから、やはり防御力が上昇しているのだろう。試しにエネルギーの供給をストップしてから同じ事をしてみると、今度はすんなり切る事が出来た。このことから、やはりパッチのエネルギーは、葵だけではなく、他の物質にも作用出来ることが判明したのだ。
「・・・ん?となると・・・?」
ここで、彼はもう一つ試してみたいことが出来た。手に持っているガラス片に意識を集中し、今度はそれにエネル
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