『悪霊使い』の少年そのA
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けを探っている。いつも通りのラインナップとでも言うべきか、利用している電化製品店やチェザーレお気に入りの店からの広告と通信教育の広告。しばらく通信教育の広告の梱包を開け、チェザーレは息を整えるレイナーレに制裁を受けながら体験談とやらの漫画に熱中していた。
? ?御上の郵便受けには丁寧な文字で『DaerSenjo,FromJapan』と宛名にある綺麗な字体で書かれた便箋、丁寧に包みを開けると折りたたまれた手紙を開いて千城は読みはじめた。
『センジョーへ
お元気ですか?私は元気にしています、お母様やおじい様にお変わりないと嬉しいです。今度、ニホンに来ることになりました。どこかはわかりませんけど、センジョーが住んでいる国なのでとても楽しみです。教会でのお仕事なんですが、センジョーは相変わらずですか?かなり時間が経ちましたし、お互いに成長したと思います。ですので、また会えたら嬉しいな。
いつもセンジョーを思ってます
アーシア・アルジェント』
? アーシアからの手紙は読んでいて心が暖かくなる。手紙を読み終えて制服の上着のポケットに直すと、ふと教会で一悶着があった日を思い出した。あの後、アーシアからは聞かされていないが(帰国の日が早まったのもある)上手くはやれているらしい。
? 本人が気付いていないだけだが、千城は千城でジョセフ譲りの『勝つためには手段を選ばない』こととその発想についていける柔軟な頭を持ってはいる。
? ?その後、レイナーレとチェザーレの間を仲裁して家に帰った時にメールを確認した時に三匹のエロを構成する内の一人である一誠からのメールで『彼女できた』というタイトルのメールに暖かな返事を返して心配されたのは別の話。家に帰ってからも足取りやらが軽かったおかげでホリーは何があったのかと気になっていたが、レイナーレの耳打ちで納得した。当の本人はそれに気づいていなかったが。
「………でさぁ、加奈ちゃんがさぁ」
「くっ、松田!これは現実なのか!?」
「落ち着け、元浜!これは悪い夢だ!俺たちは何者かの術にはまっている……!」
? ?翌日の朝、朝練で先に登校したチェザーレがいなかったので千城はレイナーレと登校するようになっていた。そんな時に幸せいっぱいに破顔させて一誠が撃沈・轟沈したらしいさわやかスポーツ少年風貌の松田と優等生そうな眼鏡の元浜が『美少女・天野夕麻』となっている千城が登校しているのを見てより轟沈したらしい。一誠の言う『夕夜見加奈』なる彼女は背が高く、それでいてスタイルが良いらしく一誠はすっかり自慢のようだ。レイナーレが名前に反応したように見え、千城はその反応が気になった。
「どうした?」
「ううん、なんでもない。気のせいよ。……ありがと、センちゃん」
「クソッ!センちゃんだってよ!」
「御上め、爆発しろ!これだ
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