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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第四十一話 フェイト・リピーター
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 くり返してきた。そうだ。私だってかつては膨大な数の運命をくり返してきた。今度こそ正史でエルと穏やかに静かに暮らせると信じて、過去の〈私たち〉はそうと信じて〈エル〉を送り出したんだ。世界を削りながら運命をくり返して。今際にはいつも視えない呪いのバトンを〈俺〉に渡し続けて。

 私が何百人目の〈私〉かは知らない。だが俯瞰すればこの何百回か目で、運命は変わった。いるはずのない二人目の娘が産まれ、エルと〈俺〉を救った。


 “そうなったら引かないよな、お前は”

 “ルドガーってさ、無茶もするけど、絶対に挫けないよね”


 変えられる。そう知ったなら、挑まずにはいられない性格なんだよ。俺は、ルドガー・ウィル・クルスニクは!

 剣を杖代わりに立ち上がる。
 ああ、こんな痛み、兄や友人たちの時と比べれば霞も同然だろう? 立てないはずがなかったじゃないか。この腑抜け。

『こ、こやつら……理解できぬ! 何故立ち上がる、何故認めぬのだ!?』
「俺たちが――人間だからだっ!」

 さあご老体、第2ラウンドと行こうじゃないか!
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