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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第四十一話 フェイト・リピーター
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そこに健在だった。

『眠り踊れ、地水火風。深奥に集いて我が鉄槌となれ』

 マクスウェルが両腕を振り上げる。知っている、この感じ。他でもない私自身を瀕死に追いやった術。

「散れッ!!」

 とっさにそれしか言えなかった。マクスウェルが、天上に展開した4色の魔法陣から隕石群を降らせるほうが速かった。

『エレメンタルメテオ!』

 隕石が降ってきて爆ぜる。吹き飛ばされているはずなのに、目に映る景色がスローモーションのようだった。

 全員が星空の地面に放り出され、転がった。
 生々しく漂う血臭と、呻き声。

 ――連れてくるべきではなかったのかもしれない。

 俺はまた選択を誤ったのか? 「エル」を失った時のように、また俺の間違った選び方で、仲間、を死なせる、のか?

 蘇る。ジルニトラ号で、〈クルスニクの槍〉のコンソールにはフェイリオとユースティアがいた。いたのに、天井が落ちて潰されて。
 ああ、また、また喪うのか、俺は。喪って初めて後悔するのか。

「まだ、だ……」

 イバ、ル…? っく、立つな…! またマクスウェルにやられるぞ!

『諦めよ。もう立つのがやっとではないか。終わったのだ』
「何度退けられようが、俺は、挑む。そのたびに、敗北したと、しても」
『それでは同じことのくり返しではないか! 無為を積み重ねているだけだ』
「……結果が前と同じでも、過程において前進できたならそれは進歩だ。俺はミラ様を救い出す旅路で見てきた……間違った考えを持って、他者を踏み躙って、道を踏み外しても、それでも正しい道へ戻って進み直せるのが人間なんだ」

 イバル――

『そんなものは詭弁だ!』
『詭弁であるものか!! 私は源霊匣によって顕現している。大気のマナ無しに。貴方が言う所の「くり返し」の成果が私を生き返らせた。だから、この私が、詭弁でない「証」だ』

 セルシウス――

「テメエの目に無駄に映ろうが、こちとら血ヘド吐いてここまで漕ぎ着けたんだ。人間が生きてる時間は1秒だって同じじゃねえぞ。くり返しだってなァ、必要だからこの世から無くならねえんだ。一言で俺らの人生片付けられると思うなクソジジイ。精霊の雑な物差しで測れるほど俺らは簡単に出来てねえ」

 ジランド――

「エレンピオスの人たちを……アルヴィンや、ジランドさんやセルシウスを見捨てなきゃ生き残れないなら、そんな命、要りませんっ」『どっちかが死んじゃうなんてヤダ! みんな一緒がいいんだー!』

 エリーゼ、ティポ――

「納得なんかしてやらねえ。あんたの使命も、今の世界の在り方も! それがどんだけ正しかろうが、間違った道をまっすぐ進んでも、光に辿り着けるって知ってるからな!」

 アルヴィン――



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