四弾 好奇心猫を殺す? 黒猫はミルクを好む?
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やるよ______強襲科に。
そこで一件だけ、事件を解決してやるよ______全力でな」
「よし、全力でやれよ。
それじゃあ、そう言う事でいいか、アリア?」
「……それでいいわ。じゃあ、この部屋から出てってあげる」
アリアは俺の提案に頷いた。
キンジは俺に再びマバタキ信号を送ってきたがスルーしてアリアに同意を求めた。
「あたしにも時間がないし、その一件で、あんたの実力を見極める事にする」
「……どんな小さな事件でも一件だぞ」
「OKよ。そのかわりどんな大きな事件でも一件よ。
それとちゃんと全力でやんなさいよ」
「ああ、分かった……」
「ただし、手抜きしたりしたら風穴開けるわよ」
「ああ、約束する。全力でやってやるよ」
キンジがそう言うとアリアは自身の荷物を纏めて部屋から出て行った。
「じゃあ、出て行ってあげるけど約束守りなさいよ!
それとトレイン今夜待ってるわ」
そう言い残して。
アリアが出て行くとキンジがソファーに倒れこむように腰掛けた。
「……なんのつもりだ」
「ん、何がだ?」
「何で俺が手を抜くのが分かったんだよ?」
「さあな、武偵なら自分で調べろよ。
それより俺はお前が隠している事の方が気になるけどな……」
「……トレイン、お前なあ。
好奇心猫を殺すって言葉、知ってるか?」
好奇心猫を殺す?
何だそれ?
「殺れるもんならやってみろ!
不吉を届けてやるからよ!」
ちなみに、先ほどキンジから送られてきた瞬き信号の内容は「余計な事言うんじゃねえ??
黙ってろー」というような感じだった。
まあ、それもしょうがねえよな。
キンジの実力に興味が湧いた俺は悪戯心で「全力でやれよ」と言ったがキンジにしてみれば余計な事だからな。
だからキンジの気持ちも分かる。
だが、キンジが隠している能力に興味を持った俺はキンジの側に近寄りこう言ってやった。
「俺が何でお前が手を抜こうとしているのかが分かったのかだって?
決まってんだろ……それはな、ただの……」
それは、先ほどのアリアとの戦いの際に彼女が俺に向けて言った言葉だけどな。
「直感だ!」ってな。
「遅えーな、アリアの奴……」
午後8時。
俺は女子寮の前の温室でアリアが来るのを待っていた。
片手には来る途中で男子寮の真下にあるコンビニで購入した桃まんと自分用に買った牛乳が入った袋をぶら下げている。
待ち合わせの時刻になってもアリアはまだ現れない。
もしかして寝ちまったのか、あるいは桃まんの食い過ぎで腹を壊したのではないか?
そんな事を考えていると。
「にゃーあー」
温室の中
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