暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜Hero of the sorrow〜
人形
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「自然〜?その体が?元から人間でもないくせに?」

「確かに自然ではありません。確かに人間ではありません。だけど人と同じ『心』がある!・・・だからこそ僕は人間の領分に生き、守る為に戦うと決めた」

それを聞いたハートは笑った。

「・・・やっぱり、あなたはあなたのままなのね」

キッとユキがハートを睨みつけると、ますます笑みを深めた。

「ああ・・・ゾクゾクする・・・ッ!!」

ジャコンッと言う音と共に、ハートの腕に機械的なグローブが装着される。

しかしここで、看護師たちが騒ぐ声が聞こえた。

「チッ・・・ねぇ、あなた、人を巻き込む戦闘ってあり?」

「ダメに決まってるでしょう」

そう言うとクルリとハートは周り、背を向けた。

「じゃあ、無しね。あなたとは全力で決着をつけたい」

あ、と何かを忘れたように、ハートは振り向いた。

「そうそう、私の能力は、残酷(クルーアル)人形劇(パペットショー)。特定条件で相手を操ることができる能力。そのかわりにあなたの『今』の名前を教えてよ」

「僕の名前はユキ!青空雪!!とある少女からもらった名だ!!」

「へぇ・・・バーイバーイ」

そのままハートは消えて行った。

ユキは安心すると一気に力が抜けた。

しかし踏ん張ってスーシールシーカに乗り、そのままアルゴのいる病院へと向かった。





 研究所

「なんだこのデータは・・・・!!」

ユキから送られてきたデータを確認していた本郷は驚いた。

「アマダムが・・・・全身に・・・・!!」

アマダムが、すでに全身に駆け巡っている。

「ユキ君・・・・君は大丈夫なのか・・・!?」

暗闇の中で、少年の体の異常を示すアラートが鳴り続けていた。





 ???

「まったく。彼は何をしているんだ」

仮面の男は思わず毒づいた。

「何でここまで予想外の行動してくれるかなぁ・・・。これじゃあクライに(ヴァイス)を持たせる意味なかったじゃないか」

「もっと計画に修正が必要だな」

彼は仮面を外し、傍に座る少女の頬を撫でた。
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