第十話 Reverse-反転
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組むか」
「なら、僕はガンマとスラム君だね」
こんな感じに、2組に分かれて狩るのがよい。
3組以上になると二人というのは少し心細い。
効率は上がるが、その反面、危険性も上がる。
三人ならば丁度よく、攻撃、防御、補助の役割が割り振れるというのも大きい。
「えーと、今回はこの桜花がスキル上げたいっていうんで、メインアタッカーは桜花に。 自分は盾やります」
「了解でーす。 じゃあ私補助やりますねー」
「よろしく」
それぞれに役割を確認させて、ようやく狩りがスタート。
ま、それなりに役割分担させて効率的な狩りをする以上、別に面白く言葉に出来るものはないのだが。
説明だけすれば、文字通り、桜花が攻撃し、スイッチでシャムが攻撃。
相手からの攻撃は俺がスイッチして受ける、という感じだ。
俺が攻撃を受けている間は桜花が攻撃の準備。
シャムは周りの様子を確認。
2体以上出た場合の対応もシャムがやる。
補助役というのは結構要となるところだ。
まぁ盾役の俺がヤバくなっても破綻はするのだが……。
そんなこんなで、狩りという名の作業は淡々と行われた。
――――――
「じゃあ僕が補助、スラム君がアタッカー。 ガンマは盾役でいいかな」
「了解致しました」
「わかったー! よろしくねー!」
僕ら側の組はこんな感じの構成だ。
もちろん、この組み合わせも想定していた。
最悪、僕とガンマだけでもよかった。
けどまぁ、こうなったところで何も変わらない。
どちらにしろ、今回ソレは、決行させてもらう。
大丈夫、実戦は初だけど、僕ならやれる。
準備は入念に、それでいて確実に行った。
取りこぼすところ等、何も無い。
不測の事態に備えても、先生に頼んである。
だから、落ち着いて待つんだ。
体が早く早くと急かすのを抑えて。
胸の奥から湧き上がるこの未知の感情を必死で堪えて。
その時を、唯只、多々待つ。
スタートから6時間。
特に苦戦することなく、休憩時間を終えて、僕らは狩り出していた。
そんな時。
「あ、ヤバい。 回復アイテムが残り10個だ」
スラム君が、そんなことを口にした。
回復アイテムが10個となった時点で、一度圏内に戻って回復アイテムの補充を行わなければいけない。
これはこのPTでの鉄則で、原則だった。
「じゃあガンマ、圏内に行ってアルス達に報告してくれないかな。 今は僕がスラム君に回復アイテムを分けておくよ。
出来れば買いに行ってくれるとありがたいかな」
そんな感じで、冷静な対処を演じる。
「了解致しました。 ではお先に失礼します」
それだけ口にして、ガンマはその場から消えていく。
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