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26歳会社員をSAOにぶち込んで見た。
第十話 Reverse-反転
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「へぇ、俺がいない間に、そんなヤツが来てたとはな」
 0の酒場にて、ウスラはそんなことを呟きながら欠伸をした。
 それを見たザサーダは思い出したかのようにクスクスと笑い、腕を組みながら壁に寄りかかる。
「彼は素晴らしい才能の持ち主だ。 まるで干からびた体が水を求めていたかのように、私が教えたことをすんなりと覚えてくれたよ。
下手をすれば、私よりも優れていると言える。 まるでそのためだけに上げてきたかのようなスキルも実に素晴らしかった」
 そんなザサーダに対し、椅子に座っていたユイツーが、口を開いた。
「いえいえ、彼は元々そのために上げていたわけじゃありませんよ。 本来は人助けのため。 臨機応変にどんなPTにも対応できるため。
そして何より、絶対的な安全マージンのためです。 ま、結果的にソレに適してしまったことに関しては仕方ないと思いますが」
 そんなことをドヤ顔で口にし、人差し指を立てるユイツーに、ウスラはヒヒヒ、と特徴的な笑い声を上げる。
「さて、問題として、だ。 ソイツは今まで経験がないんだろ? 初めてってのは結構クるもんがあるんじゃぁねぇかなぁ。
この世界をリアルとして捉えてるやつほど、それは強くなるぜ?」
「ああ、そうか、ウスラ、君はこの世界を非現実として捉えてるゲーム派だったね。 私はリアル派だけど。
いやまあ、君達の考え方も面白いとは思うよ」
 ザサーダはそう言ってクスクスと笑うと、ユイツーへと視線を向ける。
 それに、ユイツーは無邪気な笑顔を見せながら、口を開ける。
「確かに。 私達のようなNPCはそちらで言うリアルをあまり知りませんし。
カーディナルや貴方達からの情報が全てですから、確実なことは言えませんけど、ウスラさんの考え方を持っている人は少なからずいますよ。
ソレに対して、私は批判も何もしませんけどね」
 そんなユイツーに対し、ウスラは待ってましたといわんばかりに、その考えを口にする。
「この可能性はありえることだぜ。 例えば、リアルの俺達は実はもう目覚めていて、今の俺達は意識だけをスキャンニングされた存在。
いわば、本物のコピーであるって可能性だ。 事実、今の技術ならそれは出来るだろうし、辻褄合わせだってある」
 そこでウスラは一度切ると、両手を広げながら説明を続ける。
「まず一つは、このSAOがサービス終了にならないことだ。 通常1万人近くが電脳空間に閉じ込められたとなっちゃ、普通管理会社は崩壊。
政府からサーバーの保存命令が出されたとしても、ゲームをプレイしていて勝手に死ぬって事態を見過ごせないハズだ。
それなら、サービスを一度終了させて、サーバーにハッキングして解決方法を見出すハズだからな。
だが一年近く経った今でも、そんな動きが一切ない。 つまり、
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