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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第九十四話 主と従者
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エイミィと一緒に恭也さん達に合流するから行ってくると良いよ」
「了解、またあとで」
クロノと別れ、なのは達と共に展望台への散歩コースをゆっくりと歩きながら景色を楽しみつつ、雑談に花を咲かせる。
ふとヴィータがわずかに遅れたので士郎も歩みの速度を抑えてヴィータに並ぶ。
「先ほどまでは元気だったが、どうかしたか?」
「いや、はやてはまだしも私らもホントに来てよかったのかなって」
「まだそんなことを考えていたのか」
「うっせえ、私だって色々考えるんだ」
プイッと拗ねてみせるヴィータに士郎はわずかに苦笑する。
何でヴィータがそんなことを言うかというと話はこの旅行の直前にさかのぼる。
今回の旅館は月村家の伝であり、アリサの両親などギリギリまで仕事の都合がつくかはっきりしないため参加者がちゃんと決まったの自体、この旅行の直前である。
それ故に八神家の飛び入り参加も可能だったのだが、当初、八神家は参加を断ろうとしていたのだ。
というのも
「皆様にご迷惑かけてしもうたし、年末に皆で過ごせるだけで十分やから大人しくしとこうかと思って」
というはやての意見があったからだ。
シグナム達も管理局への従事を行うとはいえ、後ろめたさはある。
そのため、はやての意見に反論することなく従うつもりであった。
だがここで待ったをかけたのが士郎であり、八神家を訪れて
「はやては夜天の書に偶然選ばれて蒐集の意思もなかったのははっきりしている」
はやてとシグナム達の正面にリインフォースと共に座って話をしていた。
「やけど家の子達のことやから責任は夜天の主である私にあると思うんよ」
「管理責任という意味では間違ってもいないがな」
はやての言葉にわずかに肩を竦めて見せる士郎だが、改めてはやてとシグナム達を見つめる。
「だが原因は夜天の書そのものにあった。
それにシグナム達が魔導師を襲ったのは事実だが、これまで多くの被害を出してきた夜天の書の完全破壊の一翼を担ったことも事実だ。
夜天の書の完全破壊という自身の死を覚悟して剣を執った。
もしあそこに、はやてやシグナム達がいなかったら破壊できなかっただろう。
それを考えれば十分な功績だ。
さらに年明けからは管理局に従事するというんだから十分だろ」
「士郎君みたいに言ってくれるのはうれしいよ。
やけどそんな風に思ってくれる人だけやない」
「当然だ」
はやての言葉にはっきりとした士郎にまさか同意されるとは思っておらず、はやてもシグナム達も目を丸くする。
「誰もが認める正義などありはしない。
主として責任を負う意思があるのが悪いとは言わないが、向けられる全てを受け入れようとするな。
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