ジェラール
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すると、ショウが牢獄の入り口を開けて中に入る
ショウ「儀式の生贄は姉さんに決まったんだよ」
エルザ「・・・・・」
ショウ「もう姉さんには会えなくなるね、でも全ては楽園のため」
淡々と話すショウは、途中でエルザの縛られている腕が震えているのに気づく
ショウ「震えてるの?生贄になるのが怖い?それともここが「あの」場所だから・・・?」
そう言われたエルザは昔、ショウを庇って懲罰房に入れられた時の事を思い出した
ショウ「あの時はごめんよ姉さん・・ここから抜け出そうとした立案者はオレだった」
エルザ「・・・・・」
ショウ「でも怖くて言い出せなかった・・・本当・・・ズルいよね」
エルザ「そんな事はもういい、それよりお前たちはRシステムで人を蘇らせることの危険性を理解しているのか?」
ショウ「へぇ・・・Rシステムが何なのか知っていたのか、意外だね」
エルザはショウを鋭い眼差しで見つめながら話す
エルザ「リバイブシステム・・・一人の生贄の代わりに一人の死者を蘇らす、人道を外れた禁忌の魔法」
ショウ「魔法に元々人道なんてないよ、全ての魔法はヒューマニズムを衰退させる」
エルザ「黒魔導術的な思想だな、まるで『奴等』と同じだ」
ショウ「奴等はRシステムをただの反魂の術、『生き返りの魔法』としか認識してなかったんだよ・・・だけどジェラールは違う」
不気味な笑みを浮かべるショウはエルザに顔を近づけて言う
ショウ「その先の楽園にオレたちを導いてくれる」
エルザ「楽園?」
ショウ「ジェラールが『あの方』を復活させる時、世界は生まれ変わるんだよ・・・オレたちは支配者となる」
よく見るとショウの目の色が変わっていた
ショウ「自由を奪った『奴等』の残党に・・・オレたちを裏切った姉さんの仲間たちに・・・何も知らずにのうのうと生きてる愚民どもに・・・評議院の能無しどもに・・・全てのものに恐怖と悲しみを与えてやろう!!!!そして全てのものの自由を奪ってやる!!!!オレたちが世界の支配者となるのだァァァああアァあァーーー!!!!」
ショウが狂ったように笑い、叫び出す
それを見たエルザはショウの顎にひざ蹴りをかます
ショウ「がっ・・・」
蹴られたショウは気を失いその場に倒れ込む
その隙にエルザは自分の腕を縛り付けている紐を噛みちぎる
エルザ「何をすれば人はここまで変われる!!?」
昔のショウの無邪気な笑顔を思い浮かべたエルザが怒り震える
そして素早くいつもの鎧に換装した
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