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横浜事変-the mixing black&white-
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がりな偽善だ!」
『……』
「いつ僕が貴方に相談したんだ!いつ僕が完璧な復讐を頼んだ!貴方はそうやって誰も知らないところから僕らを見下ろして、自分の赴くがままに計画を立てただけじゃないか!僕はそんな
掌
(
たなごころ
)
の上の復讐は望んでいない!」
『なら、死んだ方が良かったとでも?』
「ああそうだ、死んだ方がマシだった!今からでも僕を警察署に突き出してくれよ!みんなと同じ舞台に立たせてくれよ!僕は、僕は人を殺したんだ……!」
『……』
まるで一つの血管が怒りを細い管にまで行き渡らせているのではないか。ケンジは収まらない怒りに自分でも驚きながら、やりきれない思いにソファに拳を叩き付けた。痛みはない。痛みがない事実に、やるせない気持ちがさらに膨れ上がる。
『君を裁きの場へ歩かせる気はないよ。君が行ったことは罪だ。だから、この先それを背負ってほしい。そしていつか、その真面目な根を社会に奮ってほしい。それが……』
「もういいです。局長。もう……」
ケンジはそこで通話を切った。電源を切るまではしなかった。もう彼が電話を掛けてくる事はないだろうというある種の確信があったのだ。
結果として、暁ケンジは生き残った。銃声も硝煙もない、平穏ばかりが塗れた街にたった一人取り残された。
出来ることならば彼らと同じ行く末を行きたかったと、心の底から思いながら。
***
――もう半年が経った。でも、昨日のことのように思えちゃうなあ。
そんな事を考えながら、ケンジは空を見上げた。東側が少しだけ青く滲んだ空はまだ明るい。これから先、もっと陽が伸びて気温も上がるだろう。夏のコンビニはもっと忙しいそうだな、と心中で呟いた。
局長との会話が終わったあと、彼は何度か反乱を起こそうかとも考えた。真っ先に浮かんだのは駅前で人殺しで、その後も源泉が湧き出るように案が浮かび上がってきた。だが彼はそれらの選択を全て消し流した。ここで犯罪を起こせば、局長を困らせるのではなく、逆に失笑を買うような気がしたからだ。
そして何より、彼女を踏み躙ってしまう。
今にして思うと、あのときの自分はどうしようもなく狂っていた。負傷していたので病院に行って、警察から事情聴取を受けて、学校側から自主退学を進められて――。その全部が昨日の事のように思える。けれどそれらはすでに過去の出来事。今の自分は殺人という前科を持った人間のクズだ。本来ならこうして陽に当たる場所にいてはならない存在だ。
それでもこうして成り立っているなら、ひたすら生きるしかない。罪と向き合っていくしかない。それが半年の中で彼が出した答えだった。
家路に着くべく歩を進めるケンジ。大通りを出て、住宅が立ち並ぶ通りをいつも
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