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横浜事変-the mixing black&white-
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れている。そのため数分後に駆け付けた警察には目撃されていない。
だが、殺し屋統括情報局の局員及び生き残った殺し屋メンバー、裂綿隊の殺し屋は現行犯逮捕となり、すぐに事後検証が行われた。ケンジがその事実を知ったのは、意識を取り戻した次の日だった。
何故か自宅のリビングで仰向けになっていたケンジは、事態を飲み込めず、すぐに携帯で誰かしらと連絡を取ろうとしたのだが、その前に知らない電話番号からの着信が響いた。
「もしもし」
『やあ、暁ケンジ君』
その声はとても伸び伸びとしていて、明朗なものだった。
「局長、ですか」
『どうして私が君の電話番号を知っているのか、気にならないのかい?』
「それよりも、一体どういうことですか。なんで僕らを裏切ったんですか。というより、皆さんはどこです?」
『落ち着きたまえ。一気に質問されても困るよ。まあ、一つ言えるのは、殺し屋統括情報局は昨日の時点で完全に崩壊したということだがね』
「!」
ごく自然に吐き出された言葉に、ケンジは双眸を見開いて息を飲んだ。そんな彼に追い打ちをかけるかのように、組織の創設者は淡々と結果だけを述べた。
『助けたのは君だけだ。それ以外は全員、警察の手に殺し屋の情報と共に送り込んだ』
「どうして、そんなことを……」
どうにか言葉になったが、唇はひどく震え、足から体に向かってゾワリと総毛立った。それでも耳は局長の言葉を一字一句聞き逃さないように受話口に固定させた。
『理由は単純明快だ。君を助けるためだよ』
「……。……は?」
『おや、分からないのかね。君という顕然たる人間を救うために、私は彼らを日常から脱落させたのだよ』
そのときにはすでに、聴覚すらも機能していなかった。いつもは何色ともつかないキャンバスで構成されている思考が、そのときだけは真っ白に塗り潰されていた。
『君は復讐者として、果てしないまでに自らの手を血に染めてきた。でも私にはそれが、茨の道にしか見えなくて仕方なかった。君という人間は誰よりも実直で、誰よりも人間らしい。だからこそ、あの世界で生きていくのは危険に思えた』
「……」
『勝手だと思っているだろう?だがそれは違う。仮にこうでもしなくては、君は確実に大河内によって殺されていた。復讐のために立ち上がったのに、どうしてバッドエンドを迎えなくてはならない?それが私には許せなかった』
「……だからって、貴方が首を突っ込んでいい話じゃなかった」
そこで、ケンジは今までの人生で初めて――
初めて怒った。
「貴方は今までそうやって上から全てを見てきた!勝手だって思ったよ!だって事実、貴方のやった事は自分勝手で独りよ
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