二十話:俺の願いは……
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『身体はトマトで出来ている』
『血潮はリコピン 心は果肉』
『幾度の食事を超えて不敗』
『ただの一度も残しはなく』
『ただの一度も妥協は無し』
『料理人は常に思案 トマトを世に広めるために』
『故にその料理はトマトと共にあり』
『その体はきっと……』
『無限のトマトで出来ていた』
「行くぞ! 固有結界『無限のトマト料理』!!」
果てなき荒野一面が赤く染まっていく。
この空間にあるものは全てが赤色だ。
そう―――無限のトマトによって!!
「御覧の通り、お前らが挑むのは無限のトマト、トマト料理の極地。
恐れずしてかかってこい!」
「ちょっ! お、おま、何なんだよぃ! この結界はよぉ!?
お、俺っち、気分が悪く……うっ!」
「美候!? ルドガー、あなたは何と恐ろしい技を編み出したのですか!?」
何故か吐き気を催して倒れ込む美候。
そして俺の新技に恐れおののくアーサー。
どうやら、この技は相当に有効らしいな。
しかし、美候が吐き気を催しているのは気に入らないな。
「美候、俺のトマト料理を特と味わえ!」
「ぐえっ! こいつ直接脳内にトマト料理の映像を送ってきやがった!?」
「まだだ。まだ俺のトマト料理フルコースは終わらないぞ」
「頼むからやめてくれええええ―――うぶっ!?」
「これで……まず一人」
止めに美候の口に生トマト丸ごと一個を叩きこむ。
美候はゆっくりと倒れていき、そのまま起き上がることがなかった。
トマトを侮辱した罰だ、悪く思うなよ?
さてと……後はアーサーか。
「ルドガー…っ! あなたは何をしているのか分かっているのですか!?」
この空間に耐えられなくなってきたのか。フラフラとしだし。
自らの剣を杖にしながら立つアーサー。
「俺はただトマトのすばらしさを世に広めているだけだ」
「やめてください! 誰にとっても不幸な結果にしか
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