二十話:俺の願いは……
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で橋を架けたことを知ってわざと…っ!!
こいつはこいつで色々とあったんだろうけど、俺はやっぱりこいつが嫌いだ。
いや、今はそんな事よりも。
「どうして、お前がこの世界にいるんだ? 第一どうして生きてるんだ?
お前はビズリーに橋にされたはずだろう」
こいつがどうして生きてこの世界に居るかだ。
「ああ。確かに俺はあの人に殺されて橋にされたよ。まったく親子揃って碌でもない奴らだぜ。
ああ、心配しなくてもルドガー君は入れてないぜ。俺が言いたいのは、社長と前室長のことさ」
「兄さんをあんな奴と一緒にするな!!」
「おお、おお、怖い怖い」
いつもの様に飄々とした風に受け流すリドウ。
こいつ…っ! 嫌味以外に何か喋れないのか!?
「さてと、それでどうして俺が生きて、この世界に居るかだったか?
何でこの世界に居るかはやかましいんだが、生きてる理由は簡単。
新しい―――“審判”さ」
――“審判”――
その言葉を聞いた瞬間。俺の頭は真っ白になる。
………何を言っているんだ? リドウは。
訳が分からない。
「……ふざけてるのか?」
「安心しな。ルドガー君。俺は大真面目さ」
心底嫌そうに言うリドウ。
こいつも“審判”に関しては思うところがある。
だからこそ、冗談でこんなことは言わない。
つまり、リドウの言っていることは―――真実だ。
「俺は新たな“審判”に挑まされる為に生き返らされた。死んでた時の記憶は分からないが。俺以外にも挑まされる奴はいるらしいぜ」
他にもいる?
「誰がいるんだ?」
「さあな。そればっかりはオリジンしか知らない。俺が生き返ってからルドガー君以外の奴らとはあってないからな」
「じゃあ、何で他にもいることがわかるんだ?」
会っていないと言うのなら、何でわかるんだ?
まあ、普通に考えれば審判に単独で挑まされるわけはないだろうけど。
「ルドガー君。今回の審判の条件は分かるか?」
ニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべるリドウ。
それに腹が立つが今の所こいつに聞くしかないので、黙って首を横に振る。
「半年の期間の審判に挑んだ者のうち。最後まで生き残った一人の願いを叶える。
要するにだ、審判に挑む者同士の―――殺し合いさ。最後の一人になるまでな。
しかも審判を達成できなきゃ、以前の様に俺達の世界の人間は滅びる」
「ふざけるな!!」
それを聞いた瞬間、俺は怒鳴っていた。
どうして俺達がそんなことをしないといけないんだ!
俺達はただ―――クルスニク一族に生まれただけなのに!!
「その気持ちはよーく分かるぜえ。ルドガー君」
今までの表情とは打って変わって、真面目な顔になるリドウ。
こ
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