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新妹魔王の契約者〜龍剣使いの神皇帝〜
1巻
柚希との話し合い
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だったので一切声が聞こえないでいた。

「魔法や盗聴器でも聞こえないなんて、まさか個室で話をしているんじゃないよね?」

「ふむふむ、あのクラス委員長は勇者の一族で分身体であったお兄様の幼馴染だったようです。そして彼女は澪の監視者のようですね」

「いったいどうやって理解しているんですか?深雪さん」

「私やお兄様は神ですからね、念話で聞こえるのですよ。脳量子波とも言いましょうか、頭と頭で通信しているような感じですから」

深雪は一真からの情報を元に、ノーパソで会話をキーボードで打っていた。内容は澪達にも見えるが、一真の幼馴染で野中柚希は勇者の一族。澪はどこかしら避けられていたと思っていた。人には相性があるから、向こうが避けているのであれば無理に仲良くはしないのが一般論。その割に見られていたのは、向こうが監視者のためだった。向こうから仕掛けてこない内は、こちらも手を出す必要はない。澪の敵は現魔王派の魔族達で、勇者の一族や神族である一真達と敵になるようであれば離れたいと思ったが、深雪の言葉で安心した。

「大丈夫ですよ、澪が勇者や魔族と同じ神族から敵となったとしても、守るのが私やお兄様の仕事ですから。安心してください」

そう言ってから万理亜も澪を安心させようとしていたので、会話が止まったので深雪の手も止まっていた。そしてしばらくするとまた手が動き始めたので、俺らの会話も再起動したのだった。

「それは無理な相談だな、既に俺は勇者ではない者だ。そしてアイツらを守る守護者だ」

「・・・・でも、五年前の事件での事はまだ・・・・」

「五年前の事件?・・・・ああ、あの事件なら問題ない。あれは分身体と持っていた技の暴走だったのだから、澪は今までタダの人間だったが俺と深雪はそうじゃない。勇者ではなく神族の上位神として俺と深雪は、この世界に入ってきた者だ。今の俺は何時だって剣を振るう事も出来れば、誰を守る事であろうとも関係ない」

そういえば勇者の一族は、魔族からこの世界の平穏を守るために存在している。その理念は何よりも優先されていて、どのような犠牲を払ったとしても。この世界の勇者は誰もがファンタジー世界の英雄ではなく、己の存在を隠して守護するのは世界という現実だけだ。払わなくてはならない犠牲もあるが、俺にはそんな犠牲なくして敵を葬る力を持っている。五年前に起きた事件で当時の迅は言ってたな、勇者の一族の資格を失って勇者になれないのなら迅も勇者を止めて二人で里を離れたという事を。澪が命を狙われるのは、あくまで内輪揉めで勇者側は助ける理由はないからな。

「今の俺はな、勇者でもなければ人間でもない。俺は神族の上位神である創造神黒鐵と女神雪音である俺と深雪で守っていくと決めたのさ。例えこの世界にいる神族や勇者と敵になろうが俺達に
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