マブラヴ
0868話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
リアを突破する事は出来ないだろう。
だが、それをするとハイヴにいるBETAが周辺に散ってしまう可能性が高いんだよな。特に鉄原ハイヴは周囲に敦煌ハイヴ、重慶ハイヴ、ウランバートルハイヴ、ブラゴエスチェンスクハイヴの4つがある。
これに散らばられると、手間ばかり掛かってどうしようも無くなるのは事実だ。
下手をすればそのまま済し崩し的にそれら4つのハイヴを攻略し、その4つのハイヴから逃げ出したBETAを追って周囲のハイヴを攻略し……なんて事になりかねない。
それを思えば、やはりベストなのはBETAを全て滅ぼしてから反応炉へと向かう事なんだろう。特にハイヴの反応炉に関してはレモンが結構興味深そうにしてたし。
そんな風に思っていると、まるでそれを察知したかのように夕呼が口を開く。
「ねぇ、もし良ければあんた達が攻略したハイヴの反応炉、こっちに譲って貰えると嬉しいんだけど?」
そう言いつつ、俺の腕を抱え込み豊かな胸を押しつけてくる夕呼。
以前に下着姿を見た時にも思ったがなかなかに大きい。……じゃなくて。
「残念ながら国連との契約で今回のハイヴ攻略はバンクーバー協定の例外とするって条件になってるんでな。まぁ、作られたばかりでG元素が無いと分かっているからこその譲歩だろうが」
「でしょうね」
その点に関しては夕呼も同意見だったのだろう。国連にしてみれば、俺達シャドウミラーとの取引で戦力を飛躍的に上げられる目算が付いてるところだ。ここで俺達との関係をこじらせたくないというのもあるのだろうが……
「ともあれ、反応炉に関してはレモンが興味を持っていてな。どうしても欲しいのなら、そっちと直接交渉してくれ。折角のホットラインがあるんだから、使わないと損だろ?」
周囲に聞こえないようにそっと耳元で囁くと、夕呼は溜息を吐く。
どうしても自分に不利だというのは理解しているのだろう。
「さて、じゃあそろそろパーティ会場に向かうとするか。お前の好きな天然物のコーヒーや、コーヒーを使ったデザートもあるから、たっぷり楽しんでくれ」
「アクセルさん」
クイクイと裾を引っ張ってくる社にも頷く。
「ああ、社用にも甘いお菓子を用意しているから、安心してくれ」
そう告げ、2人を伴ってパーティ会場へと向かうのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ