第12話 2人の鬼、再会を果たす
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で面白みに欠けるからなぁ…」
刃衛はそう笑みを浮かべるが、対して風間は静かに自身の怒りを燃やしていた。チラリと千鶴の様子を見れば傷口は塞がっているが彼女の服は所々が斬り裂かれ、血が滲んでいた。特に左腕がひどく、白だった彼女の服は赤く染まっていたのだ。これを見せられた風間の眼は更に鋭く、今直ぐにも斬り掛からんとする姿勢だった
「貴様が何処で何をしようが俺の知ったことではないが、我が妻を傷物にしたその罪は償ってもらうぞ?」
「は……?」
風間の“妻宣言”に側で聞いていた美琴は一瞬呆けるが一気に顔を赤く染めた
「ち、千鶴さんっ!?貴女、土方先生がいると思ってたけど実はこの人と!!??」
「み、美琴ちゃん!貴方は何言ってるの!!!この人は……!!」
美琴は顔を赤くしながら千鶴に事の真相を確かめるが千鶴も顔を赤くしているが、こちらは恥ずかしさというより誤解された事への怒りで顔を赤く染めて、その誤解を解こうとするが、そこへまた別の人間が千鶴の言葉を妨げた
「千鶴の言うとおりだ。俺の妻に何勝手に“我が妻”宣言してんだ風間?鵜堂を殺す前にお前から斬るぞ?」
風間に対してかなり物騒な発言をする男は片手に刀。黒いスーツを纏い、黒髪で紫の瞳を持ち、その眼光は鬼の如く、幕末の世界でも現在の世界でも“鬼”と呼ばれる彼の名は…
「土方さん!!」
千鶴が信頼し、最も愛する男の名であり、刃衛が今最も付け狙っていた男の名。その証拠に…
「お……?副長……?副長なのか……?」
刃衛は数秒の間呆けるが、次第にその顔に醜く歪みきった笑みを浮かべ
「お……おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!???ふくちょおおおおおおおおおお!!!うふふはははははははははははは!!!」
此処に警備員に所属する元・新選組副長“土方歳三”と確証はないが同じく警備員に所属する元・薩摩藩の攘夷志士“風間千景”がかつて新選組所属の殺人狂…鵜堂刃衛が再会を果たした。
“鬼の副長”と呼ばれた土方歳三、“西の鬼の大将”の風間千景、“過去の亡霊”鵜堂刃衛
そう…
同じ幕末の戦乱を
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